<新年にあたって>

タイで迎える新年は2003年から3度目。

この時期は乾季でもっとも寒くなる。今日は東京でも雪が降ったそうだが、こちらも冷え込んでいる。気温20℃を切ると、暑さに慣れた身体には寒い!こちらの人たちは、長袖の上着、それも見るからに暖かそうなのを着て毛糸の帽子をかぶる人もいる。今日も見かけた頑張ってる人・・目の部分だけ開いてる毛糸の帽子をすっぽりかぶり、丈の長いトレンチコート風だ、視線をさらに下に向けると・・・あー、それじゃだめだよーー、ひざ下は素足のサンダル。そう、半ズボンだったのだ。それじゃ、すーすー寒いでしょ、トレンチ着た意味ないでしょう、頭あたためても・・・。
でもまぁいいのだ、冬の装いをして気分はあったかなのさ!

ああ、でも・・・

今日はことのほか冷たい風が吹いている。

プーケットやピーピー島やカオラックの津波被災地の映像を何度も見てきたこの数日、くらーい気持ちになる。

昼間は日本など温帯地域から救援に来ている人たちには厳しい暑さだ、特に南部は。

混乱の中で新年を迎える人たち、悲しみの真っ只中にいる人たち、不明の家族を想って気も狂わんばかりの人たち、どうか、新しい年はもうちょっと優しい年になってくれますように。

 

26日当日のタイのテレビは、津波被害情報を伝えることに力を注がず、かなり批判された。その日の夜中から打って変わったように報道が詳しくなり、それ以来連日被害状況、救援状況、各地での寄付・支援状況を報道している。40年も自然災害の大惨事を免れていたタイでは、災害に対する意識のありようもなく、備えという考え方はほとんどないと言ってよいだろう。地震があれば即、津波情報を流す日本と違って、タイもスリランカもインドも警報とは縁がなく、それだけ犠牲者の数が膨大になってしまった。が、その後の人々の支援、応援、ボランティアはどんどん行われている。一方では、火事場泥棒騒ぎも起きているが、善良な支援も殺到している。

年が明け、正月から厳しい現実と向き合わなくてはならない2005年だが、あとはなんとか好転して人に優しい年になって欲しいと願う。

ごつごつしたトゲだらけのニウの木にぽっと咲いて輝く花。

下の枝に咲いた花を取ってくれたので幹に添えて撮影

ごつごつのトゲだらけの環境にあっても美しく咲く花。
新年をこれで祝おう。

1/1/'05

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