ふつう、「低気圧」というと温帯低気圧のことです。熱帯で発生する低気圧は熱帯低気圧といいます。

温帯低気圧の特徴

温帯地方では北に寒気、南に暖気が存在しているものなので、気温のちがう気団が接する機会が多いです。
寒気と暖気が接しているところを中心に、なんらかのきっかけで空気のうずができて低気圧となります。

温帯低気圧(低気圧)

ふつう西側に寒冷前線
東側に温暖前線
をもっている

 中心にいくほど気圧が低くなります。

 寒気と暖気の境目が前線ですね。
 寒冷前線や温暖前線は
 低気圧とともに移動していくので、
 各地で「前線が通過する」ことになります。

   一般的な低気圧

低気圧の中で前線も移動しています。
寒冷前線のほうが速いので、いずれ温暖前線に追いつき、閉そく前線となります。

   

西から東へ移動する

日本上空にふく西風(偏西風)に流されているからです。天気は西から変わります。

前線の北側で雨が降る

寒冷前線温暖前線も前線をはさんで寒気側に雲ができ、その部分が雨域になります。
寒冷前線・温暖前線の断面を考えれば温暖前線は通過前、寒冷前線は通過後に雨となりますね。
前項「前線の通過」を参考にしてください。

前線の通過と風向

前線をともなったまま低気圧が通過していくと、天気・気温・風向などが変化しますね。
風向について考えてみましょう。

「気圧」の「等圧線と風」で、風は等圧線に対して
垂直ではなく、ななめにふくことがわかりました。
前線をともなった低気圧について、
風のふき方をあてはめてみると、

・寒冷前線の西側では北よりの風
・寒冷前線の東側では南よりの風

となります。

寒冷前線の付近で風向が急に変わるのがわかりますね。

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