応用問題

ここではいかにもテストに出そうな問題に挑戦です。問題文をよく読んでイメージできればカンタンなものです。
やはり、
求めたいものをχとして、比例式をつくって解くだけですが、問題文にそって考えましょう。

【例題4】 フラスコの中で3.0gのマグネシウムを加熱したら、反応後の物質の質量
 は4.2gになった。反応せずに残っているマグネシウムは何gか。
 ただし、マグネシウムと酸素は3:2の質量比で化合する。

もし、全部のマグネシウムが酸化したら反応後は5.0gになるはずですね。
3.0gのマグネシウムのうち、反応できなかったマグネシウムがある、ということです。
こういうときは化合した酸素の質量に注目です。

反応前から何gふえたか求めます。 4.2(g)−3.0(g)=1.2(g)
なぜ1.2g質量がふえたかというと、フラスコの中の酸素が化合したからですね。
この反応に関わった酸素は1.2gということになります。
では、1.2gの酸素と化合できるマグネシウムの質量を求めてみましょう。

マグネシウム:酸素=3:2を使います。

マグネシウムの質量酸素の質量=3:2
    ↑         ↑
求めたいからχg   酸素は1.2g

   これより比例式は χ:1.2=3:2

    比例式の解き方はこちらへ

これを方程式に直すと 2χ=3.6 だから χ=1.8 反応したマグネシウムは1.8gでした。
よって、残りの 3.0(g)−1.8(g)=1.2(g) のマグネシウムが酸素と化合できなかったわけですね。
答えは1.2gとなります。

【例題5】 ある金属の質量を変えて完全に酸化させ、酸化物の質量を調べたら、
 下の表のような結果になった。ただし、何回目かの実験のときに失敗したらしく、
 正確な結果が出なかった。金属の質量が何gのとき、実験は失敗したか。
 また、そのときの正確な酸化物の質量を計算せよ。

完全に酸化させたのなら、金属と酸化物の質量の割合はいつも一定なはずです。
金属の質量が倍になれば、酸化物の質量も倍になるので、酸化物は1.25gずつ増えていくのですが、
4回目でヘンなふえ方をしています。ここで4回目が失敗であったと気づけばOKです。
念のために1〜5回目の実験でそれぞれ金属と酸化物の比を求めてみました。

1回目… 1.0 : 1.25 = 4:5
2回目… 2.0 : 2.5 = 4:5
3回目… 3.0 : 3.75 = 4:5
4回目… 4.0 : 4.5 = 8:9 ←ここがあやしい
5回目… 5.0 : 6.25 = 4:5

4回目以外はいつも4:5の質量比です。(これは銅だと推測できますね)
失敗したのは4回目ということが確定しました。正確な酸化物の質量を求めましょう。

金属:酸化物=4:5を使います。

金属の質量酸化物の質量=4:5   
  ↑       ↑
金属は4.0g  求めたいからχg

これより比例式は 4.0:χ=4:5

 比例式の解き方はこちらへ

これを方程式に直すと 4χ=20 だから χ=5.0 
答えは「金属の質量が4gのとき」の実験で、5.0g
となります。

※グラフに表してみて、直線からはずれたところを探してもいいですね。

top  > 化学変化 > 化学変化と物質の質量 > 応用問題の解き方