地球上にはさまざまな生物が生活していて、その生物をとりまく環境もそれぞれです。
入試の新傾向の問題では環境について問われることも多くなってきていますね。
ここでは、わたしたち人間が意識して守らねばならない環境について考えていきます。

自然界のつり合い

人間の生活や他の生物・物質とのかかわり合いを見ていきましょう。

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炭素・水・窒素がどのように循環しているか想像してみてください。

炭素の流れです。
太陽のエネルギーと二酸化炭素で生産者が有機物をつくり、食物連鎖によって生物のからだに入り呼吸に使われたりして、つり合いを保っていましたが、人間の化石燃料の大量消費で二酸化炭素濃度が高くなり、つり合いがくずれてきています。

水の流れです。
山などに降った雨が川をつくり、海に流れ込みます。
海などからの蒸発や植物の蒸散でまた雲をつくり、雨を降らせるという循環をしています。
生産者は水を光合成に使い、生物も水をとり入れて排出しています。
有機物の多い水は分解者が分解し、浄化しますが、大量すぎる有機物は分解しきれません。

窒素の流れです。
空気中の窒素は根粒菌によって生産者が利用できる窒素化合物に変えられ、光合成に使われタンパク質
をつくります。
食物連鎖によって生物のからだをつくり、死後は分解者によってまた窒素化合物に分解されます。

化石燃料…石炭、石油、天然ガス
   大昔の生物が地下で化石となり、長い期間にいろいろなはたらきを受けて変質したもの

環境問題

現在どんなことが問題視されているのか、原因とともにおさえてください。

環境の
変化
どんな問題があるか 原因
オゾン層
の破壊
地球をとりまくオゾン層が一部破壊され
紫外線が増加
フロンの大量使用と空気中廃棄
地球
温暖化
地球全体で平均気温が上昇
氷河がとけ、都市水没の可能性
化石燃料の大量消費による
二酸化炭素の増加 
温室効果
酸性雨 酸性度の高い雨で植物や建造物に
被害
工場・車などの排出ガスにふくまれる。
窒素酸化物
硫黄酸化物が大気中の水と反応して酸性の雨を降らせる。
熱帯林
の減少
大地の砂漠化 大量伐採による森林の破壊
酸性雨
水の汚染 水中の生物の死滅
有毒ガスの発生
水に流す有機物が大量すぎて分解者が浄化しきれない。
洗剤・農薬など分解者が分解できないものを流す。
大気汚染 スモッグの発生により目が痛くなる・
呼吸困難などの症状
植物にも被害
工場などからのばい煙にふくまれる硫黄酸化物、車の排気ガスなどにふくまれる窒素酸化物など

石油や石炭には硫黄分がふくまれています。
化石燃料を燃やすと、硫黄分も酸化され、二酸化硫黄となって大気を汚染します。硫黄の酸化はこちらを参考にしてください。
そのとき、高温で燃やすことによって空気中の窒素も酸化され、二酸化窒素となって大気に排出されます。
これらの大気汚染物質については、こちらの「環境を守る技術」でもご紹介しています。

森林のはたらき

なぜ森林が必要なのか、を理解するために森林の役割をつかみましょう。

・光合成による酸素や有機物の生産
・たくさんの動物たちのすみか
・雨水をたくわえ、洪水や土砂の流出をふせぐ

伐採後の植林、砂漠で森林を育てる努力が必要ですね。

自然とのつり合いを大事にして、環境への影響が少ないエネルギーの開発川や湖の浄化を積極的に行い、
農薬を使わない害虫駆除
のしかたを研究していかなくてはなりません。

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