花火を見ているときや雷が鳴ったときに、見えてから音が聞こえるまで少し時間がかかりますね。ここでは音の速さについて考えてみます。

空気中の音の速さ

音は物質の中を伝わるので、伝える物質によって音の速さはちがいます。

空気中の音速…約 340m/秒(1気圧・気温15℃のとき)

この数値は覚えておきましょう。

※1秒間に約340m進むので、約3秒で1km進みますね。
雷が鳴ったとき、光ってから鳴るまで何秒か数えておくと、「1・2・3」で約1km先、「4・5・6」で約2km先というように、そのとき雷がどのくらい近いかわかります。
遠いと安心できますよね。

「見えてから音がするまで」という形の問題が多いですが、「見える=光が届く」「聞こえる=音が届く」ということなので、
光と音の速さの差を考えがちですが、光の速さは音の速さに比べて問題にならないほど速いです。
光は一瞬で届くと考えていいです。

速さ・距離・時間の関係

おなじみの公式です。こちらの図による計算方法も参考にしてください。では例題で練習してみましょう。

【例題1】
花火が見えて6秒後に音が聞こえてきた。花火を上げている地点からの距離は何mか求めよ。
音の速さは340m/秒とする。

よくある問題ですね。速さの公式または図を使って求めます。

公式を変形するか、図を使って

距離=速さ×時間

よって、
340(m/秒)×6(秒)=2040(m)

答え…2040m


【例題2】
遠くの壁に向かって音を鳴らしたら2秒後に音が反射して返ってきた。
壁までの距離は何mか。音の速さは340m/秒とする。

【例題1】と同様に距離を求める問題です。今回は「反射して」に注目し、音の往復を考えて解きましょう。

公式を変形するか、図を使って
  距離=速さ×時間

よって、340(m/秒)×2(秒)=680(m)

ここで音は行って帰ってきて680m進んでいるので、壁との距離はこの半分です。

680(m)÷2=340(m)

答え…340m


【例題3】
1360m離れた山に向かって叫んで、こだまが返ってくるのは何秒後か。
音の速さは340m/秒とする。

今度は時間を求めます。【例題2】と同様、音の往復を考えて解きましょう。

公式を変形するか、図を使って   時間=距離÷速さ

声が進んだ距離は山との往復なので、1360mの2倍です。 距離…1360(m)×2=2720(m)
よって、2720(m)÷340(m/秒)=8(秒)

答え…8秒

※1360m進むのに4秒かかることを計算してから、時間を2倍してもいいです。

気温による音速の変化(参考)

空気中の音速を340m/秒として計算することはとても多いですが、実際の音速は気温によって変わります。
いっぱんに、

音速(m/秒)=331.5+0.6×気温(℃)  

という式で計算できます。(気温が1℃上がれば0.6m/秒速くなります。)

※「マッハ」は速さの単位として有名です。「マッハ1=音の速さ」なので、マッハ2は音速の2倍の速さになります。
しかし、音速は気温などで変化するので、地表付近で「マッハ1=約1200km/h」なのに対し、上空10000m(気温も低い)では「マッハ1=約1000km/h」となります。
絶対的な単位ではないんですね。

  ※解答は半角の整数で入力してくださいね。

@深さ3000mの海底に向かってソナーで音波を発射し、4秒後に反射して返ってきた。海水中の音速を求めよ。     

m/秒

A雷が光ってから鳴るまで7秒かかった。音速を340m/秒として、雷は何m先で発生しているか計算せよ。

m

B510m離れた壁に向かって音を鳴らしたら何秒後に音は反射して返ってくるか?音速は340m/秒とする。

秒後

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