分解1種類の物質が2種類以上の物質に分かれる化学変化

炭酸水素ナトリウムの分解

実験の結果
反応前
炭酸水素ナトリウム(白い固体)

反応後
炭酸ナトリウム(白い固体)  (液体)  二酸化炭素(気体)

確かめ方

指示薬はこちらで確認(×で閉じてください)

炭酸水素ナトリウム
・水にとけにくい
・水溶液にフェノールフタレイン溶液を加えるとうすい赤色(弱アルカリ性)

炭酸ナトリウム
・水によくとける
・水溶液にフェノールフタレイン溶液を加えると濃い赤色(アルカリ性)


塩化コバルト紙につけると青→赤

二酸化炭素
石灰水が白くにごる

実験の注意 ・できた液体が加熱された試験管の底に流れないように
 試験管の口を下げる

・石灰水が逆流しないように、
 火を消す前にガラス管を石灰水からぬいておく

  (どちらも、加熱された試験管が急に冷えて割れるのを防ぐためです)
炭酸水素ナトリウム → 炭酸ナトリウム + 水 + 二酸化炭素

※炭酸水素ナトリウムは「重曹」などと呼ばれ、食品店や薬局で売っています。
ケーキにつかうベーキングパウダー(ふくらし粉)の主成分で、熱して発生する二酸化炭素でケーキをふくらませます。

酸化銀の分解

実験の結果 反応前
酸化銀
(黒色)

反応後

(白っぽい固体)
酸素(気体)

確かめ方 酸素
火のついた線香を入れると炎をあげて燃える


たたくとのびる こすると光る 電気を通す →金属の性質を持つ

実験の注意 水上置換で酸素を集める場合、水が逆流しないように、
火を消す前にガラス管を水からぬいておく

  (加熱された試験管が急に冷えて割れるのを防ぐためです)
酸化銀 → 銀 + 酸素

※もともと酸素と銀は大変仲が悪く、熱するだけでカンタンに分解してしまいます。
酸化銀をつくるときも、空気中で銀を熱するだけでは無理で、特別な方法でつくります。

水の電気分解

実験の結果 反応前
(液体)

反応後
水素(気体)
  陰極(−)に発生
酸素(気体)
  陽極(+)に発生

体積比
水素:酸素=2:1

確かめ方 酸素
火のついた線香を入れると炎をあげて燃える

水素
マッチの火を近づけると、ポンと音をたてて燃える
(爆発して水ができる)

実験の注意 ・純粋な水は電流を通さないので、電流を流すため、
 水酸化ナトリウムを少量とかす。
電流を流すときはゴムせんのピンチコックを開けておく
 電流を流さないときは閉じておく。
・水酸化ナトリウム水溶液が目に入ったり、手や衣服につかないように
 注意する。
水 → 水素 + 酸素

※酸素と水素は非常に仲がよいので、熱しただけでは状態変化を起こすだけで分解しません。
なぜ、陽極に酸素が、陰極に水素が発生するのかは、高校化学の「イオン」の単元で習います。今は丸暗記してください。
どうしても気になる人は、こちらでイオンを紹介しております。参考にしてください。

塩酸の電気分解

実験の結果 反応前
塩酸(塩化水素の水溶液)

反応後
水素(気体)
  陰極(−)に発生
塩素(気体)
  陽極(+)に発生

体積のちがい
水素に対して塩素はあまり集まらない
実は水素と塩素は同じ体積発生しますが、発生した塩素が水にとけてしまうためです。

確かめ方 塩素
塩素が発生した付近の水に赤インクをたらすと色が消える
(ろ紙につけたインクが塩素に近づけると消える)

水素
マッチの火を近づけると、ポンと音をたてて燃える
(爆発して水ができる)

実験の注意 電流を流すときはゴムせんのピンチコックを開けておく
 電流を流さないときは閉じておく。
・塩素は有毒なので、換気をよくして吸わないようにする。
塩化水素 → 水素 + 塩素

※なぜ、陽極に塩素が、陰極に水素が発生するのかは、高校で習います。今は丸暗記してください。
どうしても気になる人は、こちらでイオンを紹介しております。参考にしてください。

塩化銅の電気分解

実験の結果 反応前
塩化銅水溶液

反応後
(赤っぽい固体)
  陰極(−)に付着
塩素(気体)
  陽極
(+)に発生

確かめ方 塩素
陽極付近の水に赤インクをたらすと色が消える


たたくとのびる こすると光る 電気を通す →金属の性質を持つ

実験の注意 塩素は有毒なので、換気をよくして吸わないようにする。
塩化銅 → 銅 + 塩素

※なぜ、陽極に塩素が、陰極に銅が発生するのかは、高校で習います。今は丸暗記してください。
どうしても気になる人は、こちらでイオンを紹介しております。参考にしてください。

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