長い年月のうちに地層をつくっていた堆積物は重みで固められ、岩石になります。ここでは、そんな堆積によってできた岩石の種類と特徴をおさえましょう。

堆積物と堆積岩

堆積岩石ころや砂、どろ、生物の死がいなどつもって
      その重みによる圧力で押し固められたもの

どんな堆積物がどんな堆積岩になるのか覚えましょう。

堆積岩の種類 堆積物とでき方
岩石のかけら
からできたもの

中の粒の大きさで分類

特徴は
岩石をつくる粒の
角がとれて丸い
ことです。
れきなどが川に流されている間に、ほかのれきや川底・川壁などに衝突して角がとれてきます。

れき岩
れき(2mm以上)

海底や湖底で堆積したれき
が押し固められた

砂岩
砂(0.06〜2mm)

海底や湖底で堆積した砂
が押し固められた

泥岩
(0.06mm以下)

海底や湖底で堆積した泥や粘土
が押し固められた

火山噴出物
からできたもの
凝灰岩 火山灰・火山砂・火山れきなど

火山の噴火で飛んだ火山噴出物
が堆積して押し固められた

生物の死がいなど
からできたもの
石灰岩

おもに炭酸カルシウム
からできている

ボウスイチュウ・サンゴなどの死がい

ボウスイチュウ・サンゴ・貝などの
石灰質や海水中の石灰分が
沈殿して堆積し、押し固められた

うすい塩酸をかけるとあわ
二酸化炭素)が出る

チャート

おもに二酸化ケイ素
からできている

ホウサンチュウなどの死がい

ホウサンチュウ・ケイソウなどの死がい
や海水中の二酸化ケイ素が沈殿して
堆積し、押し固められた

うすい塩酸をかけてもあわが出ない

※れき岩・砂岩・泥岩はもともと岩石だったものの破片が構成物になっていますので、粒の大きさだけで分類されています。
境い目となる「2mm」「0.06mm」の数値は覚えておきましょう。

堆積岩と火成岩

岩石の分類(参考)

岩石はそのでき方で大きく分けて3つに分類されます。※変成岩は習いません。

火成岩…マグマが冷えて固まったもの 
       火成岩の項目で特徴を確認してください。

堆積岩…地層として堆積し、固まったもの

変成岩…堆積岩が高温や高圧で変質したもの
       大理石ホルンフェルスなど

堆積岩と火成岩の違い

石灰岩火成岩は構成している物質が完全に違います。

しかし、れき岩・砂岩・泥岩については粒の大きさだけで分類されているので、
こわれて岩屑となる前の岩石の種類によっては構成している物質が火成岩と同じになることも多いです。
この場合は深く悩まずに構成している粒のまるみで判断しましょう。

堆積岩…粒の角がとれてまるい
火成岩…粒が角ばっている

凝灰岩と火山岩の違い(参考)

どちらも、もともとマグマだったものからできた岩石です。構成している鉱物も同じです。
粒の大きさで判断できます。覚える必要はありませんが…。

火山岩…マグマが急に冷えて固まった火成岩

凝灰岩…火山灰がつもって固まった堆積岩
      (粒の3分の2以上が直径2mm以下の火山噴出物で構成)

凝灰岩も火山がつくった岩石なので、火成岩の一種と言えなくはないですが、堆積作用に注目して、ふつう堆積岩に分類されます。

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