誕生日にあたり父の想い(私の運命に記)を改めてゆうに贈ります。
昭和55年10月1日、あなたは私達の初めての子どもとしてこの世に生まれてきてくれました。今、あなたの小さい頃の思い出が走馬燈のように甦ってきます。
まだ生まれて間もないあなたを両手に抱えながらお風呂に入るとき何かとても大事なものを預かっているような気がしてとても緊張しました。紅葉のような小さな手を握りしめそっと目を閉じているあなたはとても気持ちよさそうでした。そんなあなたの顔を見ながら、いつも、あと何年経つと小学校に入学して、後何年で中学生、高校生、そして成人式、その頃自分たちは何歳で・・・などとそんな単純な事を考えながらお風呂に入っていたのですよ。
時の流れは早いもので来年はその成人式を迎える年になっていたのにと思うと残念でなりません。祐子、成人式を迎えさせてやれなくて本当にごめんね。あなたの成人式の振り袖姿、そして結婚式のウェディングドレス姿を見るのをお父さんはとても楽しみにしていました。
13歳の秋に発病し五年五ヶ月もの長い闘病生活、その間に元気でそれなりに過ごせた時間もあったけれど本当に良く頑張ってくれました。その間父親らしいことは何一つやってやれなかったけれどただあなたが一刻も早く自由を取り戻せるよう願っていました。
そして祐子らしい祐子が帰ってきてくれるのを待ち続けていました。
でもあなたは天国に旅立って行ってしまいました。あなたが旅立って行った日家族で見守る事ができた事を今は感謝しています。安らかに眠っているあなたの顔はとても美しかったよ。本当に楽になれたんだね。治療中は辛いことばかりで何一つ良いことなかったものね。そんな辛い日々の中でもお父さん、お母さんには決してあたることもなくただ絶え続けるあなたの姿を見ているとやるせない気持ちでした。
以前から何度もの生死をさまようような危機を乗りこえてきたあなたの精神力、生きようとする生命力は私達家族に勇気を与えてくれました。弟妹たちもあなたの精神力に負けないように生きていって欲しいと願っています。
お父さん、お母さんもふたり仲良く助け合いながら努力して頑張っていきます。
沢山の思い出と、沢山の出会いを残してくれてありがとう・・・
最後に・・・
あなたが私達の娘であった事誇りに思います。
父より
ゆう、26歳の誕生日おめでとう♪
画像は父が祐子をお風呂に入れているところ。
この時父もまだ22歳の若者です(笑)
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