犬フィラリア症予防の必要な訳
フィラリア症は蚊が幼虫を媒介し、やがて血液中・心臓に15〜20cmの細長い成虫が住み着いて起こります。成虫は5〜6年は生きると考えられており、予防を怠ると毎年増加してしまいます。知らないで放置すると数年で感染が進行し、気がついた時には手遅れになることが多い恐ろしい病気です。蚊が出始めた時期から、毎月予防薬で虫を駆除しましょう。投薬の時期は桜前線のように暖かい地方が早く、徐々に北に移ります。
過去の気象庁のデータから、「*HDU」による高槻市と近郊のフィラリヤ感染の時期を算定すると、以下のようになります。
また薬の性質上、感染から15〜60日で投薬駆虫しなければならないところから、毎年6月より12月までの7回投薬が必要なことが分かります。
年1回の注射でも予防
ワクチン感覚の1回の注射で、12カ月の予防も可能になりました。
従って、飲まし忘れもなく、時期を問わずに予防を開始出来ます。
詳しくは、当院でご相談下さい。
HDU算定年 |
感染開始日 |
感染終了日 |
2013年 |
5月19日 |
11月10日 |
2012年 |
5月09日 |
11月11日 |
2011年 |
5月20日 |
11月14日 |
2010年 |
5月15日 |
11月 6日 |
2009年 |
5月15日 |
11月 2日 |
2008年 |
5月22日 |
11月 5日 |
2007年 |
5月23日 |
11月 5日 |
2006年 |
5月24日 |
11月12日 |
2005年 |
5月17日 |
11月 4日 |
*HDU(Heartworm Development heat Unit)とは、日本犬糸状虫症研究会及び犬フィラリア症予防普及会が提唱する、フィラリアの感染期間を算定する単位です。
蚊の体内に居るフラリア子虫が成長出来る臨界温度を14度として、その年1日の平均気温がこれを超えた時、1度を1単位として積算単位が130を超えた日を感染開始日とする。また、30日間の合算が130単位を切った日を感染終了日とするもの。
国内では、南ほど感染期間が早く長く、北へ行くほど感染期間が遅く短い計算になります。因みに沖縄はほぼ年間を通して投薬が必要。北海道の感染開始は遅く、2009年は7月1日でした。
*大阪府の過去の天気を参考に、当病院で計算したものです。 |