・・・・・・ 更新'00.5.5

プロローグ


和歌浦は万葉集にも歌われた景勝の地であり、今でも大勢の人に愛されている。
天然の良港であり、
古代に於いては大和と最短でつなぐ大河「紀ノ川」がここに流れ込んでいた。
風景の良さだけではなく、港としての重要性が歴史を遡るにつれて一層明瞭に見えてくる。
今から1,500年前、ここを拠点に活躍した「古代紀氏水軍」の登場である。
彼らは、優れた航海術を持ち、果敢に大陸ヘ、朝鮮半島へと船を繰り出し
そして交易をおこない、強大な勢力を誇った。

和歌山と海との関わりは、このように大変古くそして深いのである
海は人を遮るものでも、陸が終わる所でもなく、
そこは「海という、もう一つのフィールドである」という認識が、
先祖から和歌山の人に受け継がれてきたのである。

それは、W.O.Y.C.の人々の中にも生きているように思える。
今でこそ少なくなったが、当然のように自分たちの船を作り
そして、何のためらいもなく、海に出ていくのである。

私は20年前、初めてWOYCのヨットレースを間近で体感した。
その感動は以来私をヨットのとりこにしてしまった。

和歌浦という名舞台の上で、彼ら「古代紀氏水軍」の末裔たちがくりひろげる
ヨットレースの光景を10年に渡り、撮影してきた写真をここに公開します。
私と同じ感動を分かち合って頂ければ幸いです。


1999年5 月22日 寺本 東吾


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