ブレーキキャリパー オーバーホール

 

 ブレーキキャリパーのオーバーホール(ピストン交換)をご紹介します。

 

1.交換する部品たちです。ピストン2個、オイルシール2個、ダストシール2個、おまけ(?)でついてきたグリス。部品名はピストンアセンブリ,キャリパ、パーツbヘ3JB-W0057-00です。

 

2.まずはブレーキキャリパを外します。フォーク側のボルト2本と、キャリパー右下の黒いボルト(ピン)を外して、キャリパを後ろに引き抜きます。次にブレーキパッドも外します。

 

3.外したキャリパの内側を覗いたところ。大小2つのピストンが見えます。まずはこのピストンを外すため、押し出します。

 

4.ブレーキレバーをゆっくり握っていくと、このようにピストンが出てきますが、たいてい小ピストン側が出てくれません。

 

5.なにかで大ピストンを押さえながらレバーを操作して、2つのピストンを均等に出します。とりあえずここまできたら、今度はブレーキフルードを抜く準備をします。

 

6.マスターシリンダーのキャップを外します。ゴム製のダイヤフラムはそのまま。作業がし易いように、一旦キャリパーをフォークに仮固定しておきましょう。

 

7.フルードを抜くために、こんな感じで耐油ホースとペットボトルなどをセットします。耐油ホースはホームセンターなどに行けば1mあたり100円くらいで売っています。↓はホース長すぎ(^-^;)

 

8.ブリードスクリューを緩めてフルードを抜きます。レバーを何回か握って、フルードが出てこなくなるまで繰り返します。当たり前ですが、ホースをセットする前にメガネレンチをセットすることを忘れずに。

 

9.バンジョーボルトを緩めて、ブレーキホースを外します。残ったフルードが垂れてきますので、ウエス等で滴下防止を。

 

10.仮固定していたキャリパーを外し、キャリパー内に残ったフルードを、ホースの接続口から抜いてあげましょう。

 

11.いよいよピストンを外します。サービスマニュアルには圧縮空気をキャリパーに注入してピストンを外す。とありますが、そんなものは無いので、プライヤーで引きずり出します。ピストンに傷が付くような方法は、フルード漏れの原因となるので、通常ではありえませんが、今回はピストンを交換するのでおかまいなし。

 

12.ピストンが外れたら、今度はダストシールおよびオイルシールを外します。定番は爪楊枝を利用した取り外しです。ピストンが収まっているキャリパー内壁は、絶対に傷を付けてはいけません。金属製のピックツールなどを使うのは極力避けましょう。マニュアルにも素手で作業すると記載されています。

 

13.新旧ピストンです。ちょっと分かりづらいですが、旧ピストンには穴状の腐食が発生しています。

 

14.新しいシールは、組み付ける前にブレーキフルードに浸します。お肌の弱い人はフルードにやられて手がツライかも・・・

 

15.内部を清掃後、新しいシールを組み込んだところです。なお、キャリパー内は洗浄剤等を使わないように注意。洗浄にもあくまでブレーキフルードを使います。なお、この写真ではアンチノイズスプリング(大小のピストンを軽く押さえる金具)が付いている状態ですが、ピストン組み付け前に外しておきましょう。

 

16.付属の赤いグリスを塗り、新しいピストンを組み込みます。私はピストンに塗りましたが、よく考えたらキャリパー側に塗ったほうが、汚れずによかったかも・・・。挿入が固い場合はこのように古いピストンを上から押し付けてやると、力を入れやすいです。でも大抵すんなり入ってくれるはず。

 

17.あとは逆の手順でブレーキキャリパーを組みつけていきます。最後にブレーキのエアー抜きをして完了となります。エアー抜きについては別ページにてご紹介しています。こちらへどうぞ。

 

 

 今回はキャリパーのオーバーホールと合わせて、マスターシリンダーの交換も実施。ブレーキシステム一新といった感じの作業でした。作業後の試乗では、ブレーキの変貌振りにただただ感動!別に超強力ブレーキになったわけではありませんが、ブレーキを操作したときのタッチが素晴らしい。(まあそれまでが悪すぎだったのですが。)整備前はカチカチだったものが、整備後はギュ〜っと握り込んでいく感覚があって、万人に扱いやすいブレーキとなった気がします。ストローク量が増えて握れば握るほど効きが強まる素直なフィーリングです。 雑情報をひとつ。キャリパーOHを実施したついでに、ピストン径を測定しておきました。マスターシリンダーを社外品などに換装予定の方は、ピストン比などの算出用にどうぞ。大33mm、小30mm(直径)です。