[ Episode3 ] 永作博美と安達ユミ

私は24歳の時に素敵な出会いをしました。
忘れもしません、それは1995年8月15日でした。

その日にバーベキューを川沿いの公園でやるからと、友人のゴウに誘われました。
ゴウは付き合い始めたばかりの彼女カオルちゃんとその友達、そして私も含めたゴウの友達、合わせて15人ぐらい来る予定になっていました。
ゴウが早めに来て準備を手伝って欲しいと言っていたので、私は5時半ぐらいにその場所に行きました。

すでにゴウとカオルちゃん、そして男連中も数人、カオルちゃんの女友達も一人来ていました。
カオルちゃんとは面識があったので軽く挨拶して準備に取りかかりましたが、準備の間中、私はどうしても、カオルちゃんと仲良くしているもう一人の女の子が気になって仕方ありませんでした。

しばらくすると他の女の子もたくさんやって来ましたが、私の目には入りませんでした。

私はすでにあの女の子に一目惚れしてしまっていました(笑)
タレントで言うと永作ねーさんに似た感じで私のモロタイプでした。

カオルちゃんにそれとなく聞いてみました。
すると以外な答えが返ってきました。
聞けばあの永作ねーさんはフリーであり、しかも21歳(学年では私より2歳年下)、名前は知子
カオルちゃんとは同じ職場のOL仲間である事が分かりました。

幸か不幸か男も女もみんな私達と同い年でカオルちゃんの友達もみんな知子とは面識がないらしく、あまり知子とは話していませんでした。私はチャンスと思い知子に飲み物を持って行き、話しかけました。
しばらく話しているうちに私達はだいぶうちとけて、その会話に笑いが絶えなくなりました。
私は知子との新たな恋の予感を確信しました

バーベキューが終わってから、私は知子を自宅まで送って行く事になりました。
知子の家は私の自宅から10分ぐらいのところで、方向も同じだからですが、多分それはお互いの言い訳というか・・・(汗)

それと私は使い捨てカメラを持参してバーベキュー大会に行っていたので、写真をとりまくっていました。
帰り際、私はさりげなく『写真できたら電話するね!』と言って、知子に電話番号を教えてもらいました。

それからは知子やカオルちゃんやゴウ達と一緒によくカラオケに行ったり、飲みに行ったりして
知子とは友達以上恋人未満みたいな関係になっていきました。

何て言ったらいいのか、こういうお互いの気持ちをわかっているんだけど、それ以上にならない
いい関係っていうのが心地よくて私はこのままでいいかなって思っていました。

そんな楽しい日々が2週間も続いたある日、会話の中で、知子がこんな事を言いました。
『わたしの夢はね〜、24歳までに結婚する事かな〜』
幼さの残るその横顔を見て私は思いました。『何て純粋で可愛いんだろう』

次の日の仕事の間中、昨日知子が言った言葉の意味を考えていました。
今のような関係もいいけど、やっぱりちゃんと恋人として付き合っていくべきだろう!
そんな風に思いました。
そしてその夜、知子を呼び出して、自分の気持ちのすべてを伝えました。
知子の笑った顔は永作ねーさんそっくりでした。

そえからは、毎日が楽しくて楽しくて仕方ありませんでした。

今、思い返すとそれからの4ヶ月間は私の人生の中で、最も充実していた期間だと思います。

しかし、その幸せも長くは続きませんでした。

知子と付き合いはじめて4ヶ月目ぐらいの頃に朱美という一人の女性と知り合いました。
朱美は私より年上でしかもとても綺麗な人で高校の社会科の教師をしていました。

実は私はバカがつくぐらい歴史オタクで(笑)戦国記や幕末に関する小説はおろか、 『歴史群像』という古今東西の戦記を研究した雑誌の愛読者でもあり、そういった意味で社会科教師の朱美とは非常に話しが合いました。朱美とは最初はただの友達程度でしたが、朱美の考え方や他にも書道師範というたぐい稀なる才能を持つ朱美に私はだんだんとひかれてゆきました。

その頃になると、もう知子と会っていても朱美の事ばかり気になるようになってしまい、知子に冷たい態度をとるようになり、けんかも絶えませんでした。そして、次第に朱美と会う時間が多くなっていきました。

知子はうすうす私に別の人ができた事を気づいていたようですが、我慢してくれていたようです。

それから1ヶ月ぐらいの月日が経ち、私は思いました。
朱美はいろんな才能もあるし美人だし、人間としても素晴らしいと思うけど、でも何か足りないものがある。

それに比べて知子は何の才能もないし、ただ結婚を夢見る普通の女の子、でも女性としての可愛らしさや、愛きょうや、何よりも私自身がそのすべてを愛する事ができる存在であるんじゃないか
特別な才能や、職業よりもそういう事の方が大切なんじゃないのか
そんな事に気づきはじめました。


でも、時はすでに遅かった。
知子が電話で『実は気になる人ができて』そんな風に言いました。
私は嘘だと思ったが、ゴウに聞いてみたら、どうやら本当みたいだし、私の心は不安で一杯になりました。

その後、知子とは一度会ったが、別れ話で終わりました。
朱美と知り合ってから自分が知子に冷たくした事が愚かしくてまた、知子の気持ちが他の人へ行ってしまった事が悔しくて、そして何よりも知子が自分の隣からいなくなる事が寂しくて、知子の前で泣きました。

知子は 『あんまり自分をせめないでね』 そう言い、車から降りていきました。

その一言はかなりぐさっときました。まるで私の全てを見透かしているようで


それから一週間ぐらいは眠れない日々が続いたと思います。
朱美も私の異変を察知したのか、『どこにもいっちゃあやだよ』なんて言ったりします。
私は『何でもないよ』なんて平静を装っていましたが、朱美と会っていても辛くて仕方ありませんでした。

それからの私は異常でした。
知子が他の男と一緒にいる事を想像するだけで、気が狂いそうになりました。

その寂しさや辛さを紛らわす為に私は暴れん棒になってしまいました。
深夜のコンビにや昼間のパチンコ屋などでところ構わず女性に声をかけました。相手が二人いる時は友達を呼んだりして遊びました。
下は高校生から上は36歳の人妻まで、取りあえず何でもよかったんです。寂しさを紛らわす相手がいれば、中には真剣に付き合ってもいいなと思う女の子も二人ぐらいいましたが、結局そういった真剣に女の子と付き合う事に対してばかばかしく思える部分もあってその場限りで終わりました。
ある時、31歳の人妻の方と知り合って遊んだ時、主婦だからいいかなと油断して、尿道炎という病気をうつされた事があり、それ以来は少しおとなしくなりましたが(笑)

朱美とも別れました。朱美は別れたくないと言って泣いていましたが、私にとっては知子と別れる原因になった朱美と一緒にいる事の方が辛くて仕方ありませんでした。

朱美と別れてからだいぶ気持ちが楽になりましたが、それでも私はまだ乱れた生活をしていました。
長野オリンピックで里谷たえさんがモーグルで金メダルを取った時も市内の某ホテルで行きずりの女の子とテレビを見ていた記憶があります。



知子と別れて丁度2年の月日が流れ
友人のカズの結婚披露宴の二次会で、ある女性と知り合いました。
安達由美さんを少しグラマラスにした感じのお目目ぱっちりの可愛い人でした。
私は彼女に一目惚れしてウーロン茶を片手に彼女に話しかけました。

しばらく話しているうちに私達はだいぶうちとけて、その会話に笑いが絶えなくなりました。
私は彼女との新たな恋の予感を確信しました。

でも、もうあんな辛い思いをするのはいやだし、その為に心や体をすり減らすのはもうたくさんだ
私は知子を傷つけ、自分までもすさんだ気持ちになっていた以前の事を思い出しました。

でも、彼女のきらきらした目をみていると、過去の自分を全て忘れていくようでした。
もう一度、心の底から愛せる人に出会えて自分が変われそうな気がしました。

そして
この先、どんな誘惑があっても心や気持ちが動かない事を、この子に誓おう
この先、どんな苦難があってもこの人だけを守っていこう
そんな事を自分の心の中で決意したような記憶があります。

それから4年の月日が流れ

彼女はもうすぐ女から母になろうとしています
そしてその隣には、もちろん・・・。



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