「二眼レフは逆光に弱くて云々」という方がいらっしゃいます。まあそうだとしても「それもまた楽し」だと思うのですが、実際ほんとにそんなに特別逆光に弱いんでしょうか?レンジファインダーとか一眼レフに比べてそんなに劣リますかねぇ…?(いや、もちろん私もローライしか使ったことないわけじゃないですよ。いくら何でも) 私個人は、それほど極端に逆光に弱いとは感じたことがありません。(もちろん、強いとも言いませんが)でもそもそも、「写真は順光で撮るもの」とされ、シロウトだってカメラを構えるときに「ダメダメ。そこじゃ逆光になっちゃうからこっちに立って」なんてやりながら撮影していた時代のカメラに完璧を求めるのもいかがなものかと…。そんなところも含めて愛してやろうじゃありませんか。(つまり弱くても気にしてないだけ?)それぞれのカメラの特性を知った上で使いこなすのがまた「通」ってものでしょう。(笑) とはいえ、「せっかくの往年の名レンズが付いているなら、その実力を最大限に引き出して味わいたい」とお思いになる方がいらっしゃるのも当然でしょう。私は今のところ(と言うか今までのところ)、「できるだけオリジナルな状態で楽しむ」ということを基本としてきましたので、あまり機体に手を加える、あるいは改造するということはしてきませんでしたが、「レンズ自体の魅力を引き出すためにカメラの弱点を補う工夫をする」ということは必ずしも否定されるべきものではないでしょう。(できることなら可逆の範囲でね) で、そうした工夫の中でも効果が高いとされ、当サイトの「談話室」でも何度か話題に上ったのが「内面反射を抑えるための遮光紙を暗箱内に貼る」という方法です。ローライ二眼は、F型など比較的最近の機種ではフィルム室内に余計な反射を抑えるためのバッフル板が設けられていますが、スタンダードやコードなどでは単なるつや消し塗装のみになっています。このため、暗箱内での反射を抑えきれず、描写がレンズの実力以下になってしまいやすいのです。(実は最初のローライフレックス、つまりいわゆる“オリジナル”では当時の塗装技術の問題か、逆に遮光紙仕様だったようです。スタンダードで何故か退行(?)しちゃったんですね)今時の写真愛好家は、逆光、半逆光の構図も当たり前ですから、こうしたひと工夫は描写力アップに有効でしょう。 方法は適当な大きさ、形に切った遮光紙(薄いフエルトのような紙)を貼るというものです。凝り性な方ならF型の内部を模してバッフル板状に紙を貼ってみてもいいでしょうが、反射を抑えるのに必要十分なギリギリの線で制作するのはかなりな骨でしょうね。もちろん、あえて完璧を期さず、そこそこの出来を目指すレベルでも効果は期待できると思います。 ここでご紹介しているのは、当談話室常連のととろさん所有のローライコードIIにkanさんが手を施されたものです。ご参考になさって下さい。 ととろさん、kanさん、ありがとうございました。 |
2.8Fです。
こうして改めて見ると、やはり高級感(?)ありますね。
未処置のローライコードです。
遮光紙を貼ったほぼ同時代のコード。
これを見ただけでも反射が抑えられてるのが
お分かりになりませんか?