●ローライ用フィルター

 ローライ2眼レフに限らず、カメラ、特にクラシックカメラのファンの方はレンズの状態には気を使われると思います(まあ、「そうでもない」という方もいらっしゃるかも知れませんが(笑))。クラシックカメラの大きな楽しみの1つは、そのレンズの味わいにあるのですから、当然と言えば当然です。極端に言えば、レンズがある程度良い状態にあれば、ボディの外観など多少ヤレていても、十分にその醍醐味を味わうことが出来ます。逆に、レンズの状態が悪ければ、そのカメラ、そのレンズの本来の実力を見られないままになってしまう可能性大なわけです。
 また、単純にレンズにキズなど付けば、いくら自分が高く手に入れたものでも、その価値は「暴落」してしまいますから、「せっかく手に入れたカメラだから、出来るだけ持ち歩いて楽しみたい。でも、万が一ぶつけたりしたら…、ましてやよりによってレンズにキズでも付けたらと思うと心配で…」という方は少なくないと思います。

 一番簡単確実なレンズの保護法方として、「フィルターを付ける」というのがあります。そもそもは、フィルターを付けるということは、何がしかの「効果」を狙うものですから、「レンズ本来の味を楽しみたいなら、付けない方がいい」という方もいらっしゃいますが、上記のような理由からは、ある程度割り切って付けておいた方が精神衛生上良いのではないかと思います。

 ローライには、メーカー純正のフィルターもかなり豊富な種類が用意されています。装着方法としては、GX、FXなど現行モデルに至っても採用されているご存知バヨネット式と、主にスタンダードなど、バヨネット式が採用される前のプッシュオン(かぶせ)式があります(この間に、バヨネットにはめ込むタイプなどもあったようです)。

 ただ、現行モデル用のものはともかく、古い時代のフィルターは、確かに雰囲気はいいのですが、光学特性的にはやはり、「前時代のもの」というところはあるようです。本体のレンズの味を出来るだけ邪魔せず、尚且つ保護も(あるいは効果も)ということであれば、敢えて古い純正を使うより、現代のメーカー製のものを使った方がいいのかも知れません(雰囲気は多少、損なわれますが…)。

 またフィルターというと、「3.5系のローライなら、上下のレンズそれぞれにフィルターを付けられるので安心だが、2.8系だとそれができない」ということもよく話題になります。
 確かに、2.8系は上下のレンズがかなり接近しているので、そのままでは上下それぞれにフィルターを付けることは出来ません。しかし、これは両方のフィルターを「丸」のままにしておこうとすればの話であって、加工してしまっても良いのであれば、この限りではありません。下に写真で例をご紹介しておきますので、もしやってみようかなと思う方は挑戦してみてはいかがでしょうか?



バヨネット用の純正フィルター
更に重ね付けができるようになっているものと
そうでないものがある



ケンコー製フィルター サイズB40(R3用)
2.8系モデルの上下に取り付けるため
片方の枠を削ってある



上の写真のように加工すれば
上下に取り付けられて
更にフードの取り付けもOK!
枠が破断するギリギリまで削ることになるので
くれぐれも慎重に作業してください