お使いの方とそうでない方がいらっしゃると思いますが、ローライフレックス、ローライコードの純正カメラケースのことです。取説にはこの名称で解説されています。発売時期、対応モデルによって何種類かあります。 色はほとんど茶色で、見た目もほとんど同じですが、前のフラップ部分のロゴマークが、金属製のバッヂを貼り付けてあるもの、型押しになっているものなどがあり、分かる人には一目でいつ頃のものか分かります。 このケースがまた、この頃の古き良きドイツの職人芸の細かさを感じさせるもので、興味深いです。「エバレディ」というのは、撮影時には前のフラップを即座に開けて撮影体制に入れるというところから来ているのでしょう。最近の国産一眼レフを、ケースに入れて歩いている人はあまり見かけませんが、このケースはちょっと持っていたい気になります。 ちょっと不満と言えば、これらのケースの専用ストラップが少々細すぎるということでしょうか。「ストラップ」という言葉は、元々「皮ひも」という意味のようですが、ケース自体はかなり頑丈で凝った造りになっているのに、このストラップは正に薄い「皮ひも」です。(多くのクラカメがこのタイプですが、何でなんでしょうね?革が高級品だったから?) Fの場合など、本体のみで1.2kg強あるので、頑丈そうなケースに入れた上で、幅11mmほどのストラップで長時間首から下げているとかなりツライです。 前フラップは、連続して撮影するような時は取り外しておくことも出来ますが、運良く手に入れた本体にディフューザーが付いていたら(無くなってしまっていることも多いですが)、それを使わない時に外して付けておくピンがこのフラップ部分にあるので、通常はこのケースを使うなら、フラップも付けたままで持ち運ぶ人が多いでしょう。(ただ、もしかするとそういう使い方をしているうちに、ディフューザーを無くしてしまった人も、少なからずいそうな気もしますが…) コード用のエバレディ・ケースは、全体に同時代のフレックス用よりちょっと簡単な造りになっています。しかし、本体部分の作りは、フレックス用同様のしっかりしたものです。ストラップもフレックス用同様、細い「皮ひも」です(笑)。異なるのは、本体に取り付けた時の固定方法と、このストラップや前面フラップのケース本体からの取り外しが出来ないなど、ややコスト安に作られていることです。 その代わり、というか「おかげで」、高級な凝った造りのストラップ取り付け部分を持たないコード本体は、ほぼ市販品のストラップを取り付けることができます。軽量の上に、自分の好みやニーズで、ちょっと幅広のストラップも付けられるということは、かえってポイントが高いかも知れません。 |