●描写力

 ローライの描写力については、よく「豊かな階調表現」というようなことを言われます。
 「階調が豊か」というと、意地の悪い人は「コントラストが低いことの裏返し」などと言う場合がありますが、実際、古いローライでモノクロ撮影などすると、深みがありながら暗いところまできちんと物の形が残っていることに感心することは多いように思います。
 別な言い方をすると、「ふくよかな感じがする」という感じでしょうか。その「ふくよかさ」がまた、レンズ、モデルによって違うのですから、面白いと思います。