男声合唱団コール・グランツ 創立20周年記念演奏会
2008年5月18日(日)


 創立20周年記念演奏会が無事終了した。
 多くの方々のご協力を得て、なかなかの演奏が出来たのではないかと自負しているが、その反面、少なからず課題が残ったこともまた確かである。
 
■第1ステージ   男声合唱組曲 『吹雪の街を』 伊藤整作詞・多田武彦作曲
     指揮:笠井利昭  演奏:コール・グランツ

T.忍路
U.また月夜
V.夏になれば
W.秋の恋人
X.夜の
Y.吹雪の街を



2ステージ   コール・グランツ20年の歩み  愛唱曲集
     指揮:笠井利昭  伴奏:佳枝 yoshie  演奏:コール・グランツ

1.フィンランディア FINLANDIA-HYMNI(シベリウスJ. Sibelius作曲)
2鮪組 (北原白秋作詞、多田武彦作曲)
3れる泉は日々をり (柴野利彦作詞、遠藤雅夫作曲)
4Man of La Mancha (ジョー・ダリオン作詞・ミッチ・レイ作曲
5.君をのせて 「天空の城ラピュタ」より (宮崎駿作詞、久石譲作曲、倉知竜也編曲)
6Ride the Chariot 〔黒人霊歌〕(ヘンリー・スミス編曲)
7.知床旅情 (森繁久弥作詞・作曲)



        
        野口享治(トップテナー)           田渕厚行(バリトン)

ゲスト演奏
◆第3ステージ  『11匹のねこ』  井上ひさし作詞・青島広志作曲
     指導:土井ゆかり 秋庭千歳  演奏:くりはしジュニアアンサンブル
1. 地上最低空前絶後の悪口唄 より
2. にゃあごろソング
3. 魚見えたか節
4. 動物づくしによる 体をきたえようソング より
5. お腹がいたのブルース
6. 魚の子守唄
7. のんだくったマーチ より
8. ネコの大漁唄い込み
9. ノラネコ天国ソング より


賛助出演者とのジョイント演奏
●第4ステージ  男声合唱組曲 『IN TERRA PAX 地に平和を』 
                                       
鶴見正夫作詞・荻久保和明作曲
     
指揮:笠井利昭  伴奏:佳枝 yoshie  演奏:コール・グランツ + 賛助出演者
T.知った
U.OH MY SOLDIER
V.花を探す少女
W.ほうけた母の子守歌
X.IN TERRA PAX 地に平和を



アンコール
1.さとうきび畑  (寺嶋尚彦 作詞・作曲)
  
指揮:笠井利昭  伴奏:佳枝 yoshie  演奏:コール・グランツ + 賛助出演者

2.仰げば尊し (佳枝 yoshie 編曲)
  
指揮・伴奏:佳枝 yoshie  ハーモニカ:永堀健哉   ハンドベル:田村邦光、阿部信夫
                            
演奏:コール・グランツ + 賛助出演者


IN TERRA PAX 第5回合同練習
4月12日(土) イリスホール音楽室

 本番まで残すところ1ヶ月ほどとなってきた。助っ人メンバーを含めた合同練習もすでに5回を数え、音取りはほぼ終え、音楽作りの段階に入っている。今回の練習から、元グランツメンバーの今村正道さんが加わった。今村さんは「IN TERRA PAX」のみの助っ人である。
 

 

  piano  佳枝 yoshie

演奏会案内パンフレット

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1ステージ 男声合唱組曲『吹雪の街を』(多田武彦作曲)
2ステージ グランツ20年を振り返って(愛唱歌)
3ステージ ゲスト演奏(交渉中)
4ステージ 男声合唱組曲『IN TERRA PAX 地に平和を』(イン テラ パックス)(荻久保和明作曲)


加藤良一 (セカンドテナー)   2007年12月22日

■男声合唱団コール・グランツは、来年で創立20年目を迎える。当初は40人を超す団員が在籍していた時期もあったが、その後、転勤、転職、引越し、病気などなどで徐々に減少し、多くの団員の出入りがあって現状に至っている。一時、中学生や高校生の団員もいた。その子たちは今では音大を出てイッパシの声楽家になっている。一緒に歌っていたおじさんたちは果たして今どうなっているか……といって、嘆いてばかりはいられない。20年目の節目に向かってもうひと踏ん張りである。
■『吹雪の街を』は、グランツが以前から歌ってきた曲で、慣れ親しんでいるが、全曲を通して歌うのは今回がはじめてである。
20周年記念演奏会のために採り上げた『IN TERRA PAX 地に平和を』は、これまでグランツがまったく歌ったことがない曲で、できれば人数が多いほうが効果的な演奏ができることから、助っ人を頼んでいる。この曲は、1990年に混声合唱として作曲され、その後女声合唱、男声合唱にそれぞれ編曲されている。作詞の鶴見正夫さんは、楽譜に次のような思いを記している。

(いの)りをこめて
 私がベトナム戦争のころに書いた詩「太郎は知った」を、荻久保和明さんが合唱曲のうたにしてくださったのは、ずいぶん昔のことだ。その後しばらくして、音楽の友社のIさんを通じて、この曲をベースに、戦争と平和をテーマにした混声合唱曲を作ろうではないかというお話をいただいた。こころよく作詞を引きうけながら、さてとなって私は頭を悩ましつづけた。
 まず思ったことは、いまの若者や少年少女にとって、戦争はいわば遠い昔のものがたりでしかないであろうということ。戦争それ自体を身近に感じることのない人たちに、共感をもってうたってもらえる詞が果たして作れるだろうかという不安であった。なにしろ、世はマネー・ポリティックスやマネービルの時代。“平和”という、かつてはみずみずしかった言葉も、いつの間にか抽象化し空虚化していた。(……)“戦争の亡霊をいつまでも引きずっているような作品は、そのことだけでもう、今の子どもとは無縁の存在”という声までが聞こえていた時である。
 しかし、不思議なことに私の気持ちは、そんな風潮を思えば思うほど、逆に作りたい意欲にかきたてられていった。(……)悩みは、作詞の苦しみに変わった。合唱のための歌詞になる原詩を、私は何篇も書いて取捨選択しもらった。書き直しもした。そのたびに、荻久保さんとIさんに迷惑のかけ通しであった。
(……)ともすれば、こうしたうたはシュプレヒコールのようになりがちだ。私は努めてそれを避け、少年少女からおとなまで、誰もがうたえることをねがって、できるだけ平易なコトバで書いた。全篇にこめたものは静かな“祷り”の心である。荻久保さんの曲は、たかぶらず、さけばず、それでいてまことに力強い。まさに、わが祷り通りのすばらしい曲である。
(1991年1月、湾岸戦争の最中に)


 IN TERRA PAX 地に平和を』は、ミサ曲Gloria”の「Et in terra pax hominibus bonae voluntatis.(そして、地の善き人々に平和を)」から取られた。男声版は淀川工業高校グリークラブからの委嘱である。
 作曲者によれば、男声版への編曲にあたって大幅な手直しを行い、「歌も旋律、ピアノも旋律、リズムも旋律、すべてが旋律でできたような曲」を目指して書いたという。加えて、ピアノ伴奏がとても難しいとの評判でもある。「知った」から終曲の「IN TERRA PAX 地に平和を」まで全5曲で構成された組曲である。
T.知った
U.OH MY SOLDIER
V.花をさがす少女
W.ほうけた母の子守歌
X.IN TERRA PAX 地に平和を



創立20周年記念演奏会  『IN TERRA PAX』 練習開始

栗橋町総合文化会館イリスホール練習室にて  12月15日

 石黒憲司 (団長・トップテナー)

 第1回目の合同練習が始まりました。メインステージの組曲は「手ごわいぞ」と感じていたのですが、しかし、応援の方々が参加しての練習では、気合がはいります。
 今までの音取り中心の練習やパート練習の成果はいかに・・・。ピアノの伴奏が入り、各パートの数も増えているからでしょうか、いつもと違った感じを体に感じます。そして、曲全体の流れが見えてきたように感じました。このように合同練習を続けていけば、さぞ素晴らしい「IN TERRA PAX」になることでしょう。
 渋さが光る中年パワーの「IN TERRA PAX」が、どのように仕上がるか楽しみです。今回のメインステージの応援参加の皆さんに感謝です。これからもよろしくお願いします。


野口享治(たかはる)  (トップテナー)
 いよいよ、来年518日の20周年記念コンサートにむけて、「IN TERRA PAX」合同練習が始まりましたね。記念すべきコンサートにむけて、現グランツと同数以上もの方に賛助出演をしていただけること大変感謝しております。8回という限られた合同練習の機会でありますが、参加いただいた皆様、コンサートに きてくれた皆様両方にとって満足いただける演奏目指して、このすばらしい曲に取り組んでいきたいと思います。
 普段、多くの中学生の皆さんに歌われている「IN TERRA PAX」ですが、その中で歌われている多くの悲惨な戦いをまさにリアルタイムで見てきた我々の世代が演奏すること自体が、今回の20周年記念コンサートの意義でもあります。(と、勝手に思っています。(笑)
「大人の IN TERRA PAX もいいね!!」と言ってもらえればうれしいですね。