◆ 飛 耳 長 目 ◆

 いらっしゃい!ようこそ。
 ここは、店主ひろたかの日常で思った事や、考えたことを記す場所です。和菓子や仕事のことにとらわれず、自由に書いていくつもりです。少しばかり時間をいただいて、読んでいただけたら幸いです。

■飛耳長目ってなんだ?
 タイトルは「飛耳長目」といたしました。その意味をご説明します。
 吉田松陰が開いた「松下村塾」には「飛耳長目」(ひじちょうもく)と表紙に書いた帳面が置いてあったそうです。塾生たちは自由にそれを読むことができました。「飛耳長目」には、国内の動きや外国との条約交渉経過など、あらゆる情報が日々書き加えらえました。江戸から帰ってきた藩士からの話し、諸国をまわってきた商人その他、松陰のもとに集まる情報を書きつづったものでした。いわば、塾内の新聞のような役割でしょう。
 「耳を飛ばし目を長くして、できるだけ多くの情報を入手し、将来への見通し、行動計画を立てなければならない」
 ・・・そう、松陰は塾生たちに情報の必要性をといたそうです。

 今も昔も、情報が重要な事に変わりはないんですね。みなさんが今、ご覧になっているインターネットは、まさに情報の巨大倉庫。その一部で、少しでも皆さんのお役に立つこと、それが私の願いであり、このHP立ち上げの動機でもあります。

■わらびぃ〜もちっ、わらびもちだよぉ〜ん♪
 いきなりふざけた題名で申し訳ないです。これは「わらび餅売り屋さん」のテーマ曲(?)です。みなさんの地域ではどんなテーマ曲なんでしょ?僕が小学生の頃、市民プールに行くと必ず聞こえていました。
 「・・・だよぉ〜ん。」っていう最後の部分が、妙に人をなめた感じで(失礼) 耳に残り、気が付くと屋台の前に立っているというトラップに、よくひっかかっていました。

 梅屋にもわらび餅はあります。ありますが、「プール横わらび餅」とは別物です。とても高価になってしまった国産の本わらび粉のみで製造していますし、その中には柔らかめのこし餡が包まれています。
 本わらびのみで作ると、粘りがとても強い為、とてもサイコロ状に切ることはできませんから。さらに、基本的に夏は製造していません。

 正直、一緒にされるとムムッときますが、それは「違いをわかっていただきたい」という気持ちからです。(あ、別のものなんだ。)と思っていただければもう満足です。本物のわらび粉だけがすばらしい、とは思えないですね・・・。
 自分は「本わらび粉」しか使いたくないですが、それ以外の、たとえば甘藷粉や人工わらび粉、寒天等を使用した「わらび餅」だって、うまいものはウマイのですから。以前は、こう思うことがなんとなくいけないような気がしていましたが、さる料亭のご主人が「まぁ、あれもおいしいんだよなぁ・・・」とおっしゃった時、小学生の時の気持ちが蘇って、なんだかうれしくなりました。そして、これでいいんだな、と素直に思えました。

 おいしいものって、理屈じゃないですよね。


バックナンバー  1 2 3 4 5 6 7