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第十〜十二回
 
第12回 第11回 第十回
 
    第12回【孫送るの巻】('03/9/10〜10/13)             
 
    初折表六句
      1発句  孫送る成田の空に鰯雲
      2脇句      芒も揺らぎ別れを惜しむ
     
      3第三  月むなしテロの跡地の追悼火
      4四句      変わらざるもの人間の業

      5五句  よき芽のみ育てゝ摘みとる間引きかな
      6折端      残した野菜にたかる青虫

    初折裏十二句
      7折立  虫食いの形が自慢夏大根
      8二句      接吻の跡隠す術なし

      9三句  気にしない腰抱き歩く今の恋
      10四句      短足男の特技なるかな

      11五句  不景気に足長おじさん脛細る
      12六句      年寄りふえて揺らぐ年金

      13七句  歳ふるは欠け行く冬の月の如
      14八句      やがて春くる若人の夢

      15九句  人生は60からといそいそと
      16十句      俳句に励む吾を見出す

      17十一句  俳画なぞ習い初めして桜かな
      18折端       落款つくり見る春の夢

    名残表十二句
      19折立  開幕へ力の入るサインかな
      20二句      緞帳上がり湧き立つ拍手

      21三句  荒事が和事が開く町文化
      22四句      野球にプロレスゴルフに散歩

      23五句  汗かきて湯浴みのあとにビール飲み
      24六句      甚平を着て縁台将棋
      
      25七句  マンションのよしあし見るは談話室
      26八句      特養の隅に手を握り合ふ

      27九句  年忘れ寄り添ふ二人の良き笑顔
      28十句      王と長島互いに勝とう

      29十一句  スポーツの秋爽やかに月上る
      30折端      文読む耳に初雁の声

    名残裏六句
      31折立  こおろぎの鳴いて月見のワインかな
      32二句      ほろ酔ひ仰ぐ腕枕して
     
      33三句  天井に天女の舞うや白き脛
      34四句      仰ぎ見ながら湯船につかる
   
      35五句  見下ろせば吉野の峪は花盛り  
      36挙句      われらの春は旬日の後

秋 
秋 

秋・月
雑 

雑 
夏 


夏 
恋 

恋 
雑 

雑 
雑 

冬・月
冬 

雑 
雑 

春・花
春 


春 
雑 

雑 
雑 

夏 
夏 

雑 
恋 

恋 
雑 

秋・月
秋 


秋・月 
雑 

雑 
雑 

春・花
春 

鵜雪
如水

いくら
鵜雪

如水
いくら


鵜雪
如水

いくら
鵜雪

如水
いくら

鵜雪
如水

いくら
鵜雪

如水
いくら


鵜雪
如水

いくら
鵜雪

如水
いくら

鵜雪
如水

いくら
鵜雪

如水
いくら


鵜雪
如水

いくら
鵜雪

如水
鵜雪
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   1 【別れ】喧騒の夏が過ぎ、平常の生活に戻る。再会のときは彼らは成長し、
     吾は老い行く。生きるものたちの宿命なり。
     
   2 芒も手を振っているではないか。夏の終わりは何故かセンチメンタルになる。
 
   3 9月11日、満月。奇しくもツインタワーテロ、2周年。知人の子供さんが事件一月
     前までそこで働いていた。事情で帰国したが同僚の数名が犠牲になっている。
     人の生き死にはわからないもの。
     
   4 【人間の業】何千年の歴史の中で、殺戮は常に繰り返されてきた。科学の進歩で
     其の方法は変わってきているが。当事者にとっては全く空しいことではあるが、
     今行われている政治や或いは哲学の中で解決できる問題であるかといえば、
     全くそうは思えない。
     
   5 人間の業が変わらないのなら、悪しき芽は叡智と努力で小さいうちに摘みとる他
     ないであろう。何万年・何億年の期間でみれば、環境と状況により人間の業も
     変わってくるのではないだろうか。
     
   6 蝶よ花よと育てた息子気が付きゃ今や暴走族。金が頼りの天下様。
 
   7 【有機野菜】有機栽培は必ず虫に食われる。虫に食われてない有機野菜は
     偽物と思うべし。根を食べる大根などは、虫に食われた葉は、勲章。
     其の形は、文化勲章か、金鵄勲章か?
     
   8 数多のキスマークに襟を立て、車両の隅に隠れたものである。・・・友人の自慢話。
 
   9 リバーサイドのトレンディードラマ。セーヌ川が隅田川になれば恋の仕方も
     あちら風。街が人を変えるのか人が街を変えるのか、さて・・・
     
   10 【特技】本当の姿は、尻抱きと違いますか。最近は女性がどんどん大きくなり
      スマートになるに比べて、男は相変わらず。するとどうしても回した手が尻に
      行ってしまう。これも良いじゃないですか。年寄りはひがみなさるな。(苦笑)
     
   11 同じ親のいない子供でも、親が自殺と聞くとやりきれない。
      物心共に支援を優先してあげたいと思うのだが・・。
     
   12 足長おじさん、フレッドアステアの華麗なタップを思い出す。時代は変わり少子
      と長寿の21世紀。スエーデンのような国に変身できれば良いのだが。
     
   13 【輪廻】人生に消長あり、社会にも消長あり、月も欠ければやがて満ちてくる。
      すべては輪廻かも知れぬ。
     
   14 昨日の改造内閣は若干の若返り。青・壮・老は聞いて呆れる。46歳が青年か。
      巷間の若者に夢と希望を。我ら老?の責任でもある。
     
   15 青春=青き春。世のしがらみから解放され、己に従って生きる。青テントも立派
      な自己解放、定年離婚もまた然り。「蔵の中ほこりの包み開けてみる」
     
   16 自分に新しい才能を見出すのは楽しいものですね。ところが暫くすると、
      出ると思っていたものが出なくなってしまう。やはりこの程度だったかと、
      真の己を見出すのもまた楽しいものです。(苦笑)
     
   17 俳画を習いたいのだが、最近字も書きづらいときがあり、それどころではない。
      OB陣にも、田島さんをはじめ、川人・田中三郎・海瀬・加藤大二郎各氏など、
      画伯も多士済々であり、HP化したいものである。
      尤も、再現はむつかしいだろうが・・。
     
   18 自画、自賛、いいですね〜。新聞俳壇の年間賞を取り、軸を作り、自筆の画。
      これまた展覧会に入選・・・。地から舞うのが夢、いい夢を見たいものです。
      (如水)インタビューにどう答えようかと、今から悩んでいます。(笑)
      (いくら) Q、どちらの同人ですか A、新風句会です。
           インタビュアー、新風句会ですか???
      
   19 【球春近し】通に言わせると、サインもオフとシーズン中では違うという。
      特に開幕が近づいた時の選手のサインというものは、勢いがあるそうです。
     
   20 場内アナウンスに続き照明が落ちてゆく。やがて開幕。期待が現実になる瞬間
      である。毎日の生活もこの気分で迎えたいものである。
     
   21 【よっ成駒屋】時は元禄、歌舞伎に団十郎、藤十郎。俳諧に宗因、芭蕉。読み本
      に西鶴、門左衛門。繰芝居に竹本義太夫。そして華麗な浮世絵の全盛期。
      商人が職人が生活と技を謳歌した近世町人文化の絢爛豪華な花が開いた
      時代であった。
     
   22 【スポーツ全盛】平成の時代はスポーツ全盛の時代、人が生きるために体を動
      かす機会が少なくなり、代わりを求めているのでしょう。荒事もあり和事もある。
     
   23 クラブを折って久しく、ゴルフのあとの入浴・ビールの爽快さは思い出になって
      しまった。当時はこの爽快さはゴルフ特有のものと信じていたが、何のことは
      ない、発汗後の入浴・ビールはすべからく爽快である。当時はゴルフ以外に
      汗をかいたことがなっかだけのようである。
     
   24 老人大国になるとまた昔の路地の付き合いが復活するだろうか。
   
   25 【マンション住まい】マンションは近所付き合いが無くてよいとされてきたが、凶
      悪犯罪多発に時代になると、そうも行かない。やはり、「隣はこれをする人ぞ」
      というように変わりつつある。
     
   26 女房より先に死ぬと決めいるのだが、何時何処でどうなるか分からない。
      生き残った方は、大いに恋をすればよいのである。
      特養に談話室はあるのだろうか。はたまた、自分で選べるのだろうか。
     
   27 【二人は若い】 恋は最高の媚薬。そして最高の若返り法。男の平均寿命を
      越えれば女ケ島の住人。もてすぎることのつらさがわかるかもしれない。
     
   28 【黄金コンビ】王は日本で、長島は世界で。タイガースファンにはごめんなさい。
   
   29 スポーツは爽やかさがよい。勝負の外においてもである。
      原を送る星野の振舞い、宮里藍の18歳とは思えない言、爽やかではないか。
     
   30 スポーツの秋、読書の秋、加えて月に雁がね、萩に露、落ち着いた情緒の秋。
      そうして忘れてならないのが冬に備える食欲の秋。「食わずとも何ゆえ太る我が
      小腹」モンゴロイドの証だそうだが困ったもの。
     
   31 【十三夜】昨夜は十三夜、綺麗な月が出ました。
      妻の勧めでワイン、月を見ようとして窓を開ければ、
      こおろぎの合唱、薄も風になびいていました。
     
   32 今生のものとは思えない風情である。いつしか寝入ってしまいそうである。
   
   33 【脛と萩】酔眼朦朧、天井の板目は天の川。空に月、地に鳴くちちろ虫。
      君子と言えども見る夢は・・・。「仙人は萩見に降りたと抗弁し」
     
   34 【銭湯の絵】流行の浮世風呂の中には、こういうデザインもあるのでは?
   
   35 近年、吉野を2回訪ねたが、何れも落花のあとであった。
      いつの日か、満開の吉野をと夢見ている。
     
   36 【南朝の夢】行宮から眺めると、下界で桜が咲き出している。
      今しばらくの我慢、やがて春がめぐり来ようぞ。
 
第12回 第11回 第十回
 
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    第11回【芙蓉咲くの巻】('03/8/12〜9/9)             
 
    初折表六句
      1発句  芙蓉咲く校庭の空雲ひとつ  
      2脇句      老教師の手にひとつるの芋
     
      3第三  月光を弾いて飛び立つ特攻機
      4四句      苦悩を越えて歓喜に到れ

      5五句  改革は九十九の我慢なり
      6折端      松風ふかず泣く蝉しぐれ

    初折裏十二句
      7折立  かち割りに麦藁帽子の甲子園    
      8二句     あの子とかじるアイスキャンデー

      9三句  ほろ苦きレモンの味の夢を見し   
      10四句      こうべを飾るしろがねの糸

      11五句  空高く風に吹かれて綿帽子    
      12六句      しがらみのなき新しき土地

      13七句  開墾の北の大地に月冴えて  
      14八句      寒風荒び営舎静まる

      15九句  衣川何故になにゆへ問う主従  
      16十句      勝てば官軍情けは無用

      17十一句  桜散ると書かれし文を破り捨つ
      18折端       青麦畑青山をみる

    名残表十二句
      19折立  故郷に若草の萌ゆ懐かしさ
      20二句      巣立ちし青年今凱旋す

      21三句  金メダル子供の胸に希望植え
      22四句      入学式に植樹をしやう

      23五句  お手植えの桜堂々夏木立    
      24六句      蝉だ蝉だと子等指をさす
      
      25七句  夕暮れて一番星を見つけたり   
      26八句      日出づる朝我妻となり

      27九句  夫恋ひし留守を守りし床の中   
      28十句      糠漬を食む独りの朝餉

      29十一句  名月の仕業か漬物石に露   
      30折端      むぐらの中に螻蛄の鳴き音す

    名残裏六句
      31折立  秋暑し靴下売れず店じまい    
      32二句      殺虫剤は投売りもせず 
     
      33三句  口上に財布の紐もつい緩み    
      34四句      買つたCD三枚目なり
   
      35五句  花見酒社長専務も道化かな  
      36挙句      瓢は空に花篝消ゆ    

秋 
秋 

秋・月
雑 

雑 
夏 


夏 
恋 

恋 
雑 

雑 
雑 

冬・月
冬 

雑 
雑 

春・花
春 


春 
雑 

雑 
雑 

夏 
夏 

雑 
恋 

恋 
雑 

秋・月
秋 


秋 
雑 

雑 
雑 

春・花
春 

如水
鵜雪

いくら
如水

鵜雪
いくら


如水
鵜雪

いくら
如水

鵜雪
いくら

如水
鵜雪

いくら
如水

鵜雪
いくら


如水
鵜雪

いくら
如水

鵜雪
いくら

如水
鵜雪

いくら
如水

鵜雪
いくら


如水
鵜雪

いくら
如水

鵜雪
いくら
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   1 台風一過の校庭には、生徒は一人もいない。只々、静かなものである。
 
   2 【校庭の芋畑】今日は八月十三日、日本の歴史が変わった二日前である。
      否応なく、当時の校庭の姿が目前に浮かんでくる。その殆どは食い物を得るため
      に芋畑に変わっていた。夏休みの最中、学校を守るため年老いた教師が宿直を
      している。教師は校庭で出来た芋を食べて飢えを凌いでいるのである。。
     
   3 「お国のために、生き残れる同胞のために」と飛んだ翌日は終戦。天皇のために
      死ぬことを良しとした戦前、自分勝手を規制しなかった戦後の教育。いい先生は
      いますが立派な先生は少なくなりました。「教師は聖職である」という言葉の重さ
      を感じます。戦争を支えた教育、そして教育基本法の改訂。
      明日は終戦記念日、「無念の死」を思い合掌
 
      ネオコン、新右傾主義が元気なアメリカと日本。
     
   4 音大生のみならず美大生や多くの芸術家が夭折を余儀なくされた。彼らは何に
      歓びを見出したのであろうか。降伏受諾後、上官の命により飛び立ったものの、
      ことの重大性に鑑み岩礁に激突したものもいたとか。哀れと云う他ない。
     
   5 【成就に至る道】何事も、事を成し遂げようとするときは、小の成功や楽を求めたら
     うまくいかないでしょう。先ず我慢が肝心でしょう。
     
   6 【まちぼうけ】「父さんは首ではないよリストラよ」
     「官は肥え民はさまよう民営化」
     「丸投げはゼネコンと○○さんの得意技」
     
   7 風もなく暑い暑い甲子園。戦後の売り子はかち割り以外は持っていなかったよう
     に思う。橋爪・古橋のロスでの連日の世界新記録に球場が沸いたものである。
     
   8 田舎の甲子園ではこれ!・・・・アイスキャンデー
 
   9 孫4才、既に結婚相手を決めたとの報告がこの盆休みにありました。
     「お手て繋いで幼稚園・・・」ダークダックスの持ち歌でした。
     
   10 懐かしいあの頃も今は昔。下の句も翻訳の歌詞で受けました。
      禿頭はどう詠めばよいのでしょうか(笑)。
     
   11 【綿帽子】本物の綿帽子も、種の綿帽子も、風が吹くと絵になる。
      しろがねの糸も、風に吹かれると存在感が出る。
     
   12 【いつのまにやら】「ヤドカリの宿変えの間の尻寒き」
      「気がつけば我もぬくぬく体制派」
     
   13 宇宙とか未来を謳歌したかったのだが、どうしてもしがらみが付きまとう。
      構造改革も言うは易し、行うは難しである。歴史物が売れるのも分かる気がする
 
   14 【屯田兵】明治初年の北海道の冬、北海道開拓の任を負った屯田兵の労苦が
      偲ばれる。
     
   15 史実とは違うかも知れないが贔屓としてはやはり「なぜになにゆへ兄者どの・・・」
      と恨み節。「無残なや兜の下のきりぎりす」と芭蕉翁も嘆く
     
   16 同情は禁じ得ないが、戦に戦略・非情はつきものである。
      古今東西すべからくそうである。やはり戦は勝たねばならぬ。
      折角、先に白髪の美を讃えたのに、染められてしまい残念至極である(笑)。
     
   17 【失敗】悲しい春、悲しい花、苦い思い出。嘗ては電報が重宝されたが、
      今はどうなのか?
     
   18 国栄えて山河なし。ビル林立し山みえず。
      人に会わずに画面見て 熱き情けは失せにけり
     
   19 故郷の山に向かいて言うことなし・・。田舎のある人は羨ましい限りである。
      句会には冷夏を憂う句が多数ありましたが、賢治は「鍬がピカピカ光っている」と
 
      只それだけを喜んだとか。すべからく楽天的にいきましょう。
      「おろおろと賢治の歩む文月果つ」
     
   20 【錦を飾る】功成り名遂げて故郷へ、こんなよい事はない。諸行無常、故郷に錦を
      飾る頃には、嘗ての若草も枯れかかり、次の若草が出を待っている。
     
   21 凱旋にも色々あるがノーベル賞、五輪は好ましい凱旋であろう。
   
   22 卒業記念の植樹はよく目にするが、入学記念の植樹は見たことがない。
      特に、小中学校では意義深いと思うのだが。尤も音頭取りは大人になるが。
     
   23 【夏木立】空襲で都市の緑がなくなったが、田舎では松根油採取と燃料として山
      の木が切られ、禿山が多かった。戦後、昭和天皇は日本各地に行かれ、植樹を
      なさった。其の一本の桜は今は大木となり、市民憩いの夏木立となっている。
     
   24 平成もはや15年、高校の入試を迎える年。「成長と効率」の時代から
      「環境と安全」の時代に変わりつつある。「新しい酒は新しい皮袋に」
      平成はどんな時代になるのだろうか。
     
   25 発見は何であれ心弾むものである。新学期も始まったが、子供はもっと外で遊ん
      で欲しいものである。次は何を見つけるのやら。
     
   26 運命的な出会い、恋とはこういうもの、人生の伴侶とはこういうものか。
   
   27 【昔防人】激しい恋をしたのに夫は単身赴任。かかる電話もコールのみ。
      月日のたつのがこんなに遅いとは・・・
     
   28 独りでは糠漬けも中々減らない。糠床も掻き混ぜるばかりで、食材はたまにしか
      入れない。
     
   29 【夜冷え】石にまで露が落ちる夜は冷え込みが激しい。月が冴える夜だろう。
   
   30 寒さに耐えてか近づく赤い星におびえてか低くせつなくヂーヂーと鳴く虫一つ
   
   31 オケラで想い出すのは、福助足袋のCMソング。民放ラジオの初めの頃か。
      足袋から靴下に転換するも、生足ブームで売れないとか。泣きたいのは誰だろう
 
     
   32 【悲喜こもごも】「そろそろ投売りを始める時期なのですが、お蔭様で今年は
      助かります」、という店もあり。世の中は悲喜こもごもですね。(苦笑)
     
   33 【香具師】ウッソーと思いつ乗ってる口車。一流といわれる人は青色申告。
      ○○御殿にお住まいの方もいるそうです。
      昔の人は言いました「職人一人に馬鹿8人口を開けてながめおる」と
     
   34 安いからと喜んで買って帰ると同じものが家にも。好みの幅が狭いのか、
      ボケてきたのか、「安物買いの銭失い」とはよく言ったものである。
     
   35 【花見酒】春の花見は、花見酒に酔えるようになることを期待しましょう。
   
   36 「花は散りてその色となくながむればむなしき空に春雨ぞふる」新古今集・
      式子内親王 「花に嵐のたとえもあるぞ、さよならだけが人生だ」訳詩・井伏鱒二
      春、華やかに巻き上げるところですが静かに巻き上げることにいたしました。
 
第12回 第11回 第十回
 
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    第十回【跣の子の巻】('03/7/11〜8/10)             
 
    初折表六句
      1発句  跣の子泥水跳ねて遊びおり    
      2脇句      浴衣を汚され姐やは怒る
     
      3第三  糸瓜もちこすりあげたる湯殿かな  
      4四句      黒光りする板の間回顧

      5五句  月のぼり精霊迎ふ茄子の馬    
      6折端      ペガソスとなり浄土へ送る

    初折裏十二句
      7折立  秋の虹西から懸かる平等院  
      8二句      これが懸け橋と妻つぶやく

      9三句  渡し舟民子の墓の遠かりき  
      10四句      面影に似る雲流れ行く

      11五句  このごろは訪ね来たらず托鉢僧  
      12六句     マザーテレサもガンジーも死す

      13七句  寒月や虎と呼ばれる河豚あるや 
      14八句      私を食べてと女将答える

      15九句  包丁研ぎ俎板拭きし真砂女かな
      16十句      卯浪の灯消へ泣く老燕

      17十一句  桜咲き一皮一皮と剥けてゆく  
      18折端      春の日差しに脱ぐ上着かな 

    名残表十二句
      19折立  磯遊び波に声あぐ白き脛(はぎ)  
      20二句      燃ゆる乙女の心意気かな 

      21三句  ステージを夢見て励む稽古にて 
      22四句      アテネの覇者は日の丸河童

      23五句  おかっぱが朝霧の中登山道  
      24六句      病む友行くと言ふ夏の旅  
      
      25七句  ルート図のマークに残る汗のあと  
      26八句      船は出てゆく未練は残る  

      27九句  いつ還るピンカートンを待つ岬  
      28十句      我が故郷や北の四島   

      29十一句  浜菊の丘より月の出入りかな  
      30折端      鳥取みやげに砂丘長芋

    名残裏六句
      31折立  老僧の端座して見る白き萩  
      32二句      数多の虫の命はぐくむ   
     
      33三句  豊かなる森ありてこそ海の幸  
      34四句      八百万の神和して住み居り
   
      35五句  落人に季節を知らす蕗のとう  
      36挙句      春の日差しに氷柱も解ける

夏 
夏 

雑 
雑 

秋・月
秋 


秋 
恋 

恋 
雑 

雑 
雑 

冬・月
雑 

雑 
雑 

春・花
春 


春 
雑 

雑 
雑 

夏 
夏 

雑 
恋 

恋 
雑 

秋・月
秋 


秋 
雑 

雑 
雑 

春・花

居倉
如水

居倉
鵜雪

如水
鵜雪


居倉
鵜雪

如水
居倉

鵜雪
如水

居倉
鵜雪

如水
居倉

鵜雪
如水


居倉
鵜雪

如水
居倉

鵜雪
如水

居倉
鵜雪

如水
居倉

鵜雪
如水


居倉
鵜雪

如水
居倉

鵜雪
如水
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   1 わが山の里でも道路は舗装され水溜りはあっても子供が遊べるところではありま
     せん。ただ百姓家の庭は農作業用に広く土。雨上がりには良い遊場。喜ぶ子供、
     怒る親、いまやこれも昔の風物詩になりつつあるようです。小暑も過ぎ梅雨が
     明ければ子供の季節です。
     
   2 えゝしのぼんぼんの私は要領が悪く、いつも濡れ衣。長屋の悪童が羨ましかった。
     注釈:えゝしのぼんぼん=大問屋の跡継ぎ息子。小生は勿論、羨ましがられた方
     (笑)。
     
   3 「ぼん、よくこすらないと泥がおちませんよ」言葉やさしく手に力いれ。
     血の出ぬ程度にヒリヒリと。
     
   4 【旧家】これでもかと磨き上げた廊下や板の間、今はお寺ぐらいにしか見られなく
      なってしまったが、これは懐かしい。前句の家も、そういう廊下や板の間だったの
      でしょうね。
     
   5 お盆には、周りを大豆と黒豆で囲んだ団子や、茄子の馬をお供えしたものである。
     縁側に差し込む月の光に、茄子は黒く光っていた。この風習も我が家では、お袋
     限りとなってしまった。
     
   6 【精霊送り】ペガソスは天に昇ったそうだから、
     精霊が天国に戻るには丁度よいのでは。
     
   7 宇治平等院は阿弥陀信仰の殿堂。居ながらにして極楽浄土に遊ぶことができる
     そうです。
     
   8 【思い出の土地】鳳凰堂への橋を渡りながらつぶやく。虹を渡って西方浄土へ行く
     ことを、重ね合わせているのかもしれない。京都の数多の地を訪れましたが、
     平等院は印象深いところの一つです。
     
   9 矢切りに橋があれば、政夫は喜んだだろうか。それ以前に橋があれば、左千夫は
     このロケーションを選ばなかったであろう。不便もまたよき哉である。
     
     鵜雪さん、いつか宇治をご一緒に訪れましたね。永源寺で蒟蒻のでんがくを
     ご馳走になったのは、このときでしたかね・・。貴殿の思い出はこのとき以外と
     思いますが・・。
     
   10 矢切の渡しと言えば柴又、柴又と言えば帝釈天とフーテンの寅さん。
      トラといえば甲子園、そして道頓堀。8月の狂宴はあるのでしょうか。「都でも隠
      れたトラが暴れだし巨人は転び燕堕ち星はとっくに雲隠れ」 今の都の嘆き節。
     
   11 【雲水】建長寺からの托鉢僧が列を成して訪ねてくると、何となく厳しい雰囲気を
      感じ、身の引き締まる思いがした。ここ暫く訪問が絶えてない。止めてしまった
      のだろうか。訪問先が増えて、ここまでは足が伸びなくなったのだろうか。
      ぜひ回って来てほしいものだ。
     
   12 罰当たりの小生には、托鉢の何たるかは分からないが、きっと、施しをする方も
      それ自体が施しを受けていることになるのであろう。その逆もまた真なりであろう 。
 
      ガンジーやマザーテレサも一切を捨て、貧民の施しを受けたと云う。愛の力を信
      じればこそであろう。
     
   13 インド、ベンガル、トラ。ひれ酒で鍋を囲む頃には日本経済も上向き基調になる
      ことを願いつつ。
     
   14 【猛毒】河豚みたいな女将ではなく、綺麗な女将ですよ。
      但し、河豚より猛毒。(苦笑)これ恋の句じゃないかって?
      冗談じゃない、この震え、ぞくぞくとする。将に冬です。
     
   15 鈴木真砂女は、銀座卯浪の女将だった。時には客も料理したであろう。
   
   16 【昭和ロマンとなりにけり】
      昔むかし文士の溜まり場、サロンであった銀座、銀座の灯と柳を愛した人たち
      が逝き、店も変わっていく。今年3月、また一つ粋な銀座の灯が消えた。合掌
     
   17 【万物流転】年毎に、万物は変わっていく。今の銀座は昔の銀座にあらず。ここは
      どこかと思わせるほどに、ヨーロッパブランドが進出。元々ここから水が消えたと
      きに、柳は似つかわしくなくなったので、今や銀座も新しいイメージを創造しなけ
      れば、すたれ行くでしょう。
     
   18 葉桜の緑も濃くなると、日差しもどんどん強くなる。♪古い上着よさようなら〜であ
      る。
   
   19 ああ、俺もなりたやあの波に。春のうららの海辺の二人。
   
   20 【乙女の心】上の句から受ける情感は明治か大正か。
      着物の裾を上げて白い脛を出している、これは強い意思表示。
      しかも波に向かって大きな声を出しているとは、只事ではない。
     
   21 今日の乙女が心燃やすものは何だろうか。宝塚は陳腐だったか。
   
   22 【正夢】昔飛魚、今河童、「ガンバレ前畑」「日本の飛魚」水泳での絶叫を聞くのは
      何十年ぶりになるのでしょう、楽しみです。そう「まだ浮き上がりません」と言うの
      もありました。我が家のテレビはハイビジョンになるのだろうか。
     
   23 【おかっぱの少女】今は見られない、昭和30年代までの風景。
      其の頃の少女は、皆髪型はおかっぱでした。
      私も若かった、おかっぱの綺麗な少女に会うと、どきどきしました。
     
   24 かって、一緒に夏山を登った友は、いま病床。恒例の夏の旅にも一緒に行きたい
      ものである。
     
   25 汗にまみれて泣いた厳し幾多の山よ・・・。よき友人とよき思い出に乾杯。
      地図を見て時刻表を見て夢を見る。今はパソコンを見れば旅程も宿も料理まで
      も判る時代、だが夢がなくなった。デジタル世代はバーチャル。アナログの世代
      は夢、幻。水時計の世代は魑魅魍魎と陰陽師。陽が落ちれば闇の世界、
      都大路に鬼火が走り朱雀門には鬼がでる。・・・平安時代に戻った気分。
     
   26 【南洋航路】やっとの思いで港の着いたら、数時間の燃料と食糧補給の後又
      出港か。なじみの女と酒を酌み交わす時間も惜しみながら。
      憧れの南洋航路の一等航海士の思い出。
     
   27 船の別れはどうしてもウエットになる。いつか分からない還りを待つのは、
      なお更である。泣かされるのは、女と決まっていたものだが、さて今日は?
     
   28 今日のTVで17歳の高校生が戦争、自爆についての討論を行っていた。戦争孤
      児となって飢え死にした。孤児院でかろうじて生き延びた。親兄弟を目の前で殺
      されたらどうするか。復讐のための自爆は出来るか。等々であった。驚いたのは
      我々は知っている浮浪児、特攻、集団自決などの言葉を彼らは全く知らなかった
     
      ことである。しかし振り返れば自分も戦争の話を子供にはしていない。平和ボケ
      の日本が政治の流れだけでイラクに行く。年代の責任を果たしたのかといわれる
      と言葉がない。北の四島も戦争の負の遺産。8月15日は終戦記念日。
     
   29 【平和な月見】島の岬の、浜菊の咲く丘に立つコテージからの風景。
      平和の時代の風景、戦時下では双眼鏡を持って、同じ月を眺めたでしょう。
     
   30 丘と云えば砂丘を思い出す。鳥取砂丘には何度か訪れているが、砂地に適した
      農産物が意外と多いのに驚いた記憶がある。砂漠での農業も研究していたと思
      う。
   31 お土産に頂いた長芋での朝粥、お勤めを終え香のなかで白萩をみて暫しの無に
      遊ぶ。
     
   32 【静中動あり】何事もなく見える花でも、子孫のために知恵の限りを尽くして虫を
      誘っている。虫はそれを利用して生き延びようとしている。静の中にも、生き抜く
      ための動的葛藤がある。
     
   33 一つの命を育てることは、それに連らなる幾多の命を育てるのであろう。逆に、
      一つの命を絶つことは、多くの命を絶つことと心すべきである。
     
   34 オゾン層をこれ以上薄くしないようスローライフが根付くとよいのですが。
   
   35 【生存】この世に争いは絶えない。敗者は先ず如何にして生き延びるかを行動の
      基準にする。春が来たことを知り、この冬も生き延びられたかと思う。
     
   36 上の句、いやが上にも季節の移り変わりを感じずにはおられない。小生は早春の
      頃が一番好きである。スキー宿の軒の氷柱がポッツンポッツンと融けてゆくのを
      眺めていると、「もう直ぐ春だな〜」と嬉しくなったものである。
 
第12回 第11回 第十回
 
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