|
1 蝋梅がしんしんの寒さ引き寄せる
2 新幹線おり立つ顔や三日果て
3 陽を浴びて紅白の梅揃い咲き
4 暖冬は椿咲く日を延ばしけり
5 拍子木の巡る年の瀬音高し
6 初釜や花びら餅の餡透ける
7 初売りの眼黒々今朝の魚
8 向かい合い雑煮食う老妻いとほしく
9 餅詰まり記事にはならぬ世相かな
10 初詣とまどう鳩は屋根の上
11 年玉の礼言う孫の大人びて
12 樹々の芽はぬくもりの空にはや息吹き
13 電話くる世話女房の女正月
14 奥祖谷に眠り残して初日の出
15 スイッチを入れゝば流る「春の海」
16 水仙の香も連れて行く墓参かな
17 初雪や竹の葉ずれの音消えて
18 駆け抜ける少年の背に初日あり
19 親子孫曾孫そろひて福笑
20 初春や湯気をぬき立つ銭湯富士
21 大根を漬け込む樽の塩加減
22 大寒や底の冷たき仕舞ひ風呂
23 着々と公園らしく春近し
24 暁光を迎える彌陀の初明り
25 霜降りて小松菜甘し小正月
26 餅つきや一年ぶりの姥の顔
27 天空にイメージ馳せる冬星座
28 年の瀬のけじめとなりぬ〆飾り
29 鏡餅黴の香残す汁粉かな
30 何あるや冬木に鴉群れゐたり
31 泣きさうな冬空仰ぐ妻の留守
32 前栽に植わる火鉢の餅恋し
33 善哉にしばし一息初詣で
34 寒菊の十三弁の放射光
35 目白飛んで梅一輪の路地の奥
36 餅背負(しょう)て尻餅つく児の目や丸し
37 冬晴れや北山杉のより高く
38 椿落ち花絨毯の木下陰
39 また雪ね夢千代愁う湯里暮れ
40 冬寒し鍋になほ振る七味かな
|
|
鵜雪
行雲
南圃
伸平
花風
如水
居倉
梧葉
行雲
鵜雪
梧葉
伸平
居倉
花風
如水
南圃
梧葉
伸平
居倉
行雲
南圃
如水
鵜雪
花風
梧葉
鵜雪
行雲
伸平
南圃
居倉
如水
花風
伸平
花風
鵜雪
居倉
梧葉
南圃
行雲
如水
|
|