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1 悠々と古希を迎えてムカゴ飯
2 旬といふ強き青なる大根畑
3 大根や一望千里緑なり
4 初霜や冬耕遅速の田にまだら
5 冬に入り列車の響き乾きけり
6 お地蔵の褪せし前だれ枯れ野菊
7 早霜と見える静かな朝霞
8 山茶花の渓谷深く赤く映え
9 落語会霜月にぎわす誓願寺
10 柿紅葉盆に並べておもてなし
11 吼ゆるごと鮭産卵の歓喜かな
12 しぐれふるシグナル赤し山の駅
13 律儀にも木枯らし一号挨拶す
14 掃き寄せたかの如くなり黄落ち葉
15 狭霧消え釣り船水面を滑り行く
16 露はれし蕪の肩の白きかな
17 冬麗や声やはらかに挨拶す
18 山茶花の紅(あか)に誘われ回り道
19 魚売りの掛け声熱し冬の市
20 巡礼に路傍の柿も光り満ち
21 黄落やビルの谷間を吹き上がり
22 杉玉の色青々と今年酒
23 日の暮れの早さは灯りも早く呼び
24 山茶花のくれない厚く秋は逝き
25 散り敷きて山茶花なおも花盛り
26 朝霧に濡れた歩道や子らの足
27 山茶花を入れて新婦を写しけり
28 若き血に銀杏並木が黄と燃ゆる
29 吊るし柿娘の部屋の窓隠し
30 立冬と言えど日差しのまだぬるし
31 秋影の居場所もなくて手術室
32 空也忌に巡りし人も時流る
33 ナースらが「看護婦」と云う秋日和
34 寄せ鍋や里帰りせし娘が奉行
35 枯落ち葉吹かれて長き溝埋む
36 通勤の人の温みにくもる窓
37 ハラハラと銀杏の舞いて日の短か
38 遠き友話題は尽きずちゃんこ鍋
39 隧道を抜くれば霧の里なりし
40 梅紀州めし新米のこしひかり
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南圃
居倉
鵜雪
梧葉
如水
行雲
伸平
花風
花風
南圃
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行雲
如水
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居倉
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梧葉
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南圃
鵜雪
如水
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