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１ 花半分梅雨明けを待つたちあをい
２ 魚屋に張りつく蛸の半夏生
３ 糊きゝし浴衣に伸ばす背筋かな
４ コーヒーの香り微かに梅雨晴れ間
５ 浴衣着た孫を娘と見紛いぬ
６ ぱくりぱくゆらりゆったり金魚浮く
７ サッカーに負けて田んぼを覗き込む
８ 宵山にきっぱりきめて藍浴衣
９ 長雨や土色にさわぐ川面かな
１０ 石臼の転ぶ庭先西日濃し
１１ 番傘の音想い出す空けぬ梅雨
１２ 神主もブランド光る山開き
１３ 浴衣着て老春楽しむ夜店かな
１４ 入る風をそめて放てる青田哉
１５ 初蝉やひと声ありてあと閑か
１６ 今日もまた体に良いと冷奴
１７ 外つ人の浴衣に馴れし京の夏
１８ 睡蓮のぴくぴくぴくと魚遊ぶ
１９ 夏帽子買ふて旧婚旅行へと
２０ 桐下駄の音色聞きたく浴衣着る
２１ 七つ立ち槍穂目指して紐結ぶ
２２ 浴衣着る少女まぶしく古希となる
２３ 降り込めて浴衣素足の影もなく
２４ 花火見る浴衣美人の手にケイタイ
２５ 半夏生田見回りの老農夫
２６ 七夕や多き願いに笹垂るゝ
２７ はっと避け毛虫に光る雨の露
２８ 夕立が過ぎて夕顔さわやかに
２９ 並木樹の葉陰首ねに大雫
３０ 力士名を染め抜き涼し藍浴衣
３１ それなりの姿で呷る象鼻杯
３２ 襷架け浴衣が鳴らす鉦太鼓
３３ 閃光に身を硬ふする初花火
３４ 葭簾張り部屋の暗さも嬉しけり
３５ 冷や奴待って始めるうたげかな
３６ もろもろの業を背負いて梅雨長し
３７ 長梅雨に履物思案きのう今日
３８ 焼酎に薩摩切子の季節かな
３９ 境内は屋台の燈し浴衣の子
４０ 梅雨晴れや睡蓮さえも午睡かな
４１ デパートの涼を求めに妻と吾
４２ ひた下る尾根路に遠き生ビール
４３ 浜木綿が今年は古希を祝って咲き
４４ 朝夕な読経に続く蝉時雨
４５ 手裏剣を天に向けたり黍の花
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汗水
花風
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南圃
梧葉
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行雲
伸平
花風
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