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１ 指さして槍穂はそこに夏の空
２ つばくろの低く飛び交い宵の木戸
３ 板の間に涼を求めて大に寝る
４ うぐい群れ川面にしぶき梅雨明ける
５ 病窓にけむる翠の日々に濃し
６ 雨空を突いて飛び立つ親燕
７ 老いの身の鰻に頼る土用かな
８ 十五夜に病い治れと手を合わす
９ 土用波荒れて浜辺に人もなし
１０ 長雨や点滴台の音も湿り
１１ イヤホンのコードからまる熱帯夜
１２ 戸の隙間押し分けて鳴る夏風（かぜ）の笛
１３ 新梅をざるに広げて土用干し
１４ 朝採りの胡瓜の音の青さかな
１５ 杖音のはたと途絶えて御来迎
１６ 海の日や遊覧船に人だかり
１７ 海開き浮輪持つ手をばば支え
１８ 紫陽花の色それぞれに雨に咲く
１９ 梅雨明けを待てぬとみえる蝉１つ
２０ 梅雨明けて子等の歓声水しぶき
２１ 浴衣がけ酸漿頬張り土用丑
２２ 梅雨籠り生まれ姿の偽坊主
２３ 朝まだき蝉に起こされ日の始む
２４ どこまでも下る裾野や富士薊
２５ 父の日の酒瓶空きて慣れし瓶
２６ 七夕の病棟癒す笹かざり
２７ 虚子の墓に百合の花あり梅雨と知る
２８ 太陽の塔夕日輝き梅雨明けぬ
２９ ねじ花は足の下でも白く咲き
３０ 炎天の土曜に動く町工場
３１ 蓮茂る鴨所在無く昼寝かな
３２ それぞれに向けて土用の舳先かな
３３ 雲の峰露天に聞くや鳥の声
３４ 真夏へと雷の轟くマーチング
３５ 名古屋場所国技何処に外国勢
３６ 十薬の花の溢れて廃家かな
３７ 生まれては浮世を励む蝉時雨
３８ 天空の花火娘に浴衣着せ
３９ のうぜんや石塀小路を明るうす
４０ 三陸や海原砕く土用入り
４１ 夏帰省姑（はは）と嫁との仲のよさ
４２ 半夏生わたしも綺麗半化粧
４３ 夏の夜の帳切り裂き着陸機
４４ 田水沸き豊作の香の漂いぬ
４５ 北総に古代の香り大賀蓮
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行雲
南圃
伸平
鵜雪
梧葉
花風
居倉
汗水
如水
梧葉
如水
伸平
南圃
居倉
行雲
鵜雪
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花風
伸平
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