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1 雛納め旧暦で良し父放つ
2 門出れば春セーターの眩しさよ
3 一年生門出を祝ふ桜かな
4 菜の片れのゆきつもどりつ春の潮
5 大谷石崩れて春の花の上
6 君子蘭廊下に居据わる余寒かな
7 芋粥の芋を数えた里の早春(はる)
8 春駒の歩みもどかし都井岬
9 車椅子曾孫の門出校門まで
10 悪童の泥水遊び暮れ遅し
11 春宵に抜かれし根深の白さかな
12 ぼんぼりの灯りて暮れず先斗町
13 つくしんぼぼくもぼくもと顔を出す
14 沈丁花なぜに弾むか宵歩き
15 拍手を打って今年も籾を蒔き
16 膝ついて背中丸めてけまんそう
17 水ぬるむ稚子の笑いも高らかに
18 子ひばりの跳んだむら草今はなく
19 陽炎に小寒(こさむ)を交えて春を待つ
20 不安げに息子の門出送る母
21 川面では鯉あくびして二月尽
22 小雪舞い松明赤くお水取り
23 サクラサク知らせに祝う門出かな
24 硝子越し流鶯ながむ声ひそめ
25 釘煮食み網干(あぼし)の故事に念仏す
26 水仙のしたり顔して余寒かな
27 寝転びし十番ティーの揚雲雀
28 啓蟄や午後の砂場に遊ぶ児ら
29 椿咲く樹ごと樹ごとに花相あり
30 春嵐樹の芽ゆすりて駆け抜ける
31 春門出むすめ手料理鼓打つ
32 能登果てて尽きる岬やフキノトウ
33 卒業の子らそれらしき顔になり
34 我が庭の浮かれ気分よ木の芽立つ
35 沈丁花稚子に優しく匂い振り
36 西日差し百花繋がる花馬酔木
37 隧道の先にかげろひ立ちにけり
38 涅槃夜に満月眺む不可思議さ
39 春宵や小窓を泳ぐ浮かれ唄
40 堰を開け代掻く田には鷺の寄
41 卒業の門出長引く祝辞かな
42 仁王立つ横綱の如初蛙
43 中学を晴れて卒業帰国孤児
44 こびりつき黄砂の長き旅終ゆる
45 月明かりぬきあしさしあし椿道
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花風
居倉
如水
行雲
鵜雪
梧葉
伸平
南圃
汗水
居倉
梧葉
行雲
如水
花風
南圃
鵜雪
汗水
伸平
伸平
南圃
鵜雪
汗水
梧葉
居倉
花風
行雲
如水
如水
鵜雪
伸平
花風
行雲
梧葉
居倉
汗水
南圃
如水
花風
伸平
南圃
行雲
鵜雪
汗水
居倉
梧葉
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