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１ 干し柿の歯ごたえ遠くなりにけり
２ 秋祭り遠きにありて郷おもう
３ 夕焼けと競いて赤し里の柿
４ 嫁つぐ娘と黙し眺める秋桜
５ 暮れ早し灯下に移す将棋盤
６ 今朝如何老母の顔見てひと安心
７ ようやくに天高くして薔薇薫る
８ 穂芒をふみわけ辿る里遠し
９ 月残りもくせい漂う滴露かな
１０ 救急の音響きくる夜寒かな
１１ 秋侘びし想いに耽る怖い妻
１２ コスモスの揺れて微かな風を観る
１３ 大日に祈る行者へすすきの穂
１４ 谷川の洩れ陽紅葉を偲ぶ里
１５ 柿かぶる手に滴れし甘露かな
１６ 用水に障子を洗う里の家
１７ 故里で名月を見る嬉しさよ
１８ 熊飢えて里にさまよう秋悲し
１９ 台風や秋のあわれも吹き飛ばし
２０ 彼岸花菊人形のかんざしに
２１ 稲刈りも捗るほどの蒼き空
２２ 秋晴れや何処に行こうか車椅子
２３ 大根の盛りに向ふ青さ哉
２４ 念仏の鉦に誘われ秋嵯峨野
２５ 頭のみ残し秋刀魚の骸かな
２６ 秋寒や小雀の居てふくらみぬ
２７ ばらの実の赤い面より雨滑る
２８ 嵐去り泥一色の川面かな
２９ 日に当たる新米袋の高さ哉
３０ 大根の発芽に露のこぼれおり
３１ 狂言で一足先に紅葉狩り
３２ 名月に見とれ仲間に遅れけり
３３ 柿もぎし爺と語らふ里の道
３４ 刈り入れを終えて北上広くなり
３５ 峠越え心が弾む煙る里
３６ 水引きて寝姿あわれ川すすき
３７ 石仏も葛の香りを楽しむや
３８ 蟋蟀の音に送られて帰路急ぐ
３９ 秋来てもあわれ覚えず四季乱れ
４０ 独り居て灯火親しむ山の小屋
４１ 咲き乱れ褒められもせず泡立ち草
４２ 片想いあの娘の香り金木犀
４３ 銀杏と塚口御坊あみだぶつ
４４ ふるさとの水害の報友思う
４５ 里古りて大樹となりし柿たわわ
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伸平
花風
南圃
居倉
如水
汗水
鵜雪
行雲
梧葉
居倉
汗水
南圃
花風
伸平
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行雲
伸平
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