1 鱈ちりにこころほぐされ吹雪の夜
2 職退きて庭に侘助あるを知る
3 パトカーの冷たき闇を切り裂きて
4 紅落とし雪の化粧や老楓
5 ナナフシの墓場か朝の通い道
6 布引の紅葉を眺め滝を詠む
7 獅子舞いていにしえびとの夢や今
8 鰤起こし旬に沸き立つ越の海
9 霜枯れのすすきも浴びる冬陽かな
10 冬日落ち湖上に舞ふや鳥の影
11 豊年を祝うか畦の親子獅子
12 凍てつく夜そっと寄り添う妻がいる
13 雪の朝初老の男犬になり
14 冬枯れにサルビアの朱の鮮やかに
15 湯気むこう貨車の過ぎ行く赤のれん
16 街の灯の凍りて見ゆる坂の道
17 里山の天の恵みか落ち葉掻き
18 師走入り黄色一葉枯れ銀杏
19 鱈鍋に越の海鳴り遠くきく
20 近づきてなほ近づきて冬芽見ゆ
21 直会に頬染めし宵獅子の舞う
22 茜雲すずめ群がる枯野かな
23 ぬかるみもたたきに変わる寒夜かな
24 嫁と姑(はは)落ち葉を踏んで睦まじく
25 葉牡丹の戸毎に並び師走かな
26 悴む手うどんの鉢に温めをり
27 木漏れ陽の蟷螂の背に柔らかく
28 孫に手を引かれて遥か雁の竿
29 寒空の月を落として露天風呂
30 雪の夜や光凍てたる水銀灯
31 車椅子落ち葉を滑る嫁と姑
32 鴉啼き人影見えぬ冬田かな
33 日記買ふなほ生きたくて五年用
34 ぐぉーと吼えひゅーと応える空っ風
35 菊酒に夢もまろやか加賀の冬 |
行雲
大谷 2点
あきら 1点
居倉 2点
鵜雪 1点
汗水
南圃
行雲 1点
あきら 1点
大谷 1点
南圃
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居倉
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鵜雪
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