CPLDで遊ぼう!(25)
オーディオクラフト工房(37)
更新日:2007年2月18日

デジタル周波数表示付きAMホームラジオを改良する
どうも納得がいってませんでした。どうしても感度が悪いのです。バリキャップの受信方式が原因と勝手に思ってましたが、間違っていました。感度自体はバリコン方式より劣ると言われていますがそれに匹敵するぐらいまで感度は上がります。今回はその過程を説明いたします。これで正しいAM受信生活が出来ますよ。
デジタル周波数表示付きAMホームラジオの受信トラッキングずれ
スーパーヘテロダイン方式のラジオですので、受信周波数と局発周波数の関係は重要です。中間周波数(455kHz)分だけのずれを保ったまま全ての受信範囲をカバーする必要があります。この関係がずれると特定の周波数で感度が悪くなります。今回じっくりとこの検証を行いました。今まで受信周波数と局発周波数を同じ電圧で駆動していましたが、トラッキングを検証するために受信周波数と局発周波数を個別に駆動出来るように改造しました。まず局発周波数を駆動して局を受信しながら最も感度が良くなる受信周波数の電圧を調べました。
(受信周波数と局発周波数の関係)
なんというか、やはりというかトラッキングの周波数は完全にずれていたのです。これではどこかに感度を合わせれば、どこかの感度が悪くなるのは当たり前でしたね。そもそも原因は受信回路のチューニングにあった訳です。
(受信回路のチューニング)
局発周波数はバリキャップ2個で駆動していましたが、受信周波数の部分はセラコンとバリキャップで駆動していました。アンテナや局発コイルのインダクタンスによってはうまくいく場合もあるのでしょうが私の場合は全くマッチしていなかったということです。そこでまずは電圧に対するバリキャップの容量変化だけでも合わせることからはじめようとしました。
デジタル周波数表示付きAMホームラジオのトラッキング改善
バーアンテナのチューニングをバリキャップ2個で駆動するように改造を行いました。
(改造後の受信回路)
この回路でトラッキング状態を調べました。
(改造後の受信周波数と局発周波数の関係)
如何でしょうか、完全とはいきませんが、全ての周波数でほぼ同じ状態を保てています。厳密には0.5V程度のずれを生じていますが以前の状態に比べれば飛躍的に向上しています。そこで改造後のAMラジオは受信周波数と局発周波数を個別の電圧で駆動することとします。2連タイプのボリュームを使って実現します。ボリュームの位置に応じた電圧をエクセルで検証しました。
(トラッキング改善検証)
具体的な回路は後述しますが、全ての周波数で完全にトラッキングを合わせることは出来ませんので、いかに近づけるかを重点におこないました。細かい説明は省きますが、受信周波数の電圧駆動部分の抵抗を調整することで全ての周波数でトラッキングを合わせることが可能なことが判ります。そこで実際の構成ではサブチューニングのボリュームを設定することで受信中の局を最善の感度に合わせることにします。これで低い周波数も高い周波数も最良の感度で受信することが可能になりました。
デジタル周波数表示付きAMホームラジオの改良した回路
チューニング部分改良の他に受信インジケータを追加しました。周波数を計測するために取り出していた部分も変えています。(前回のは完全に間違いでしたね)
(改造後の回路)
3kΩのボリュームがサブチューニングです。受信インジケータを付けてますのでこのインジケータが一番明るく光るようにサブチューニングを調整すれば最高感度で受信出来ます。納得の感度です。
デジタル周波数表示付きAMホームラジオの改良の全貌
(改造後のチューニング部分)
2連ボリュームでかなりコンパクトにまとまりました。
(受信インジケータが新鮮です)
(上の桁をゼロサプレスにしました)
デジタル周波数表示付きAMホームラジオを作ろうの全VHDLソースコード
私と同じ製作をされる方、または勉強される方のために全ソースコードなどプログラム一式を公開いたします。フォルダごと圧縮しましたのでそのままもってって下さい。
ゼロサプレス方式にしましたのでもう一度ソースコードを配信します。
全ソースコードはこちらです。
如何でしたでしょうか。これで充分実用に耐える製作になったと思います。中波の放送をガンガン聴いて下さい。私の地方では強力局は無く、ローカル局のみですが、ノイズに埋もれた中から聴くというのも趣があって良いと思います。将来は全ての放送がネットで配信される時代になるのでしょうが、それまでは現在の方式の放送を充分楽しみましょう。
これからもますます楽しくなる「CPLDで遊ぼう!」をよろしくお願いいたします。
これからも「オーディオクラフト工房」もどんどん進化して行きます。

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