健康コラム


神経内科のリハビリテーションについて

神経内科疾患では体が不自由になる病気が多くあります。
パーキンソン病、脊髄小脳変性症、多発性硬化症、筋萎縮症、頸椎症、腰椎症、骨粗鬆症などがあります。 またそれに伴う廃用性筋萎縮、関節拘縮も改善していく必要があります。
日常生活動作(ADL)では特に下肢の機能が重要であり、一人で歩けるか否かは非常に重要です。
筋力トレーニング、歩行練習が大切ですが、頸椎、腰椎の病気のある人は、内服加療とともに、骨粗鬆症の治療、腰部コルセットの作成も行います。
下肢麻痺の強い場合は下肢装具を作成してのリハビリが必要です。
脳卒中片麻痺では肩関節の拘縮がきますので、関節注射の併用も必要です。
関節障害の場合の関節注射は即効性があり、数回で関節の痛みが消失する場合があります。
但し基本的には自分で関節をほぐす運動をしなければ再発しますので、その運動の仕方については指導致します。
パーキンソン病では姿勢異常があり、前屈みの姿勢となりますので、腰の背筋の筋力トレーニングが大切です。職業的に腰を痛める仕事の人もこの背筋の筋力トレーニングが有効です。
上肢の肩関節の筋力トレーニングは通常は肩関節運動でよいのですが、重力に抗して上肢が挙上できない場合はマットで横になって重力の影響をなくして運動する必要があります。
肋木にぶら下がり体重を負荷するのも、肩関節をほぐすのに有効です。
オムニローダー(肩関節運動用)、手関節運動器、前腕回内・回外運動器も上肢機能のリハビリに有用です。
リハビリは毎日続けることが大切であり、自宅でも出来る運動を指導しますので、意欲を持って続けてください。 やる気のない人でも、何もしなければ廃用性筋萎縮、関節拘縮をきたすので、必ず手足の関節は全て動かしてほぐしておくことが必要です。 関節部を暖かいタオルで温めてから動かすと痛みはかなり軽減します。

●まとめ
体が不自由になる原因は多様であり、原因が脳、脊髄、首・腰などの背骨、筋肉、骨、関節のどこにあるかを調べて、問題のある部位の内科的治療をしながら、病状に見合ったリハビリテーションを根気強く行っていくことが大切です。


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