<日本語弁論大会>

この3日間、ロイエットの町に若者があふれている。
イサーンの職業学校の合同文化祭のようなものが、ここロイエットで開催されているからだ。

今日は、外国語の弁論大会、といっても、英語と日本語だけなのだが。
それに審査員として参加した。

参加者は7名、持ち時間ひとり3−5分、題は自由。
日本語専攻の学生はいず、全員選択科目とのこと。

7人とも緊張して止まってしまったり、言い直したり、そういう時はかなり焦っていたが
それでも笑顔になる。
イム・サヤーム(タイの微笑み)は緊張時にも現れる!素敵だ。

発音、表現の流暢さ、内容、態度などで得点をつけたが
優勝者は、次の地方大会に出て、勝ち進むと全国大会だそうだ。


さて、7人の参加者のうち、4人は、はっきりとした発音と自然なイントネーションで発表できた。
これには結構感動した。きっと日本人の先生に特訓を受けたのだろう。

次の1人は、同じ学生でも少し年かさで、日本で15ヶ月働いていた経験があるそうだ。
そのせいか、話し言葉の調子はよいが、文法的にはまだあやしいところが多かった。

のこりの2人は実はメタメタであった。態度はよく、詰まると「すみません」と言うが、肝心の文章が出てこない、かろうじて出てきた言葉もよくわからない。全員が緊張してあがっていたのだが、この2人の壇上での姿は痛々しいほどであった。
・・わけがわかった。
指導教師がタイ人で、彼自身の日本語ももまだ熟達しているとはいえないのだった。
そういうハンディがあっても厳しく、全員の点数が発表され、上位の3人が表彰された。
写真撮影もそこそこに帰ろうとするその2人と教師を呼び止めて話を聞き、持っていた原稿を見せてもらった。
ひらがなでびっしり、結局うまく発表することが出来なかった内容が書かれている。字をきれいに書いて、一生懸命練習してきても、日本語の組み立てという土台がまだ未熟なまま来てしまったのだとわかった。励ましの言葉をかけるだけだったが、これからも諦めずに勉強を頑張っていって欲しいと願った。

こういう形で日本語に熱意を燃やす学生に出会うのは嬉しい。

読み書き話すのバランスは人それぞれだけれど、頑張ってほしいと思った。

これは自分のタイ語学習にも通じるな・・

11/24/'05

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