<その33> 田植え時

日本でも田んぼにあまり馴染みがないので正しい比較は出来ないが、ロイエット周辺を見る限り、田んぼなのに木が多いような気がする。稲の並び方もまっすぐでないと思う。それは、植林のしかた、道路の敷石の並べ方、庭の囲い、塀など、要するにありとあらゆるものに当てはまるのだが、きっとタイの人たちは、ピシッとまっすぐなのは嫌いなのだろう。

で、田んぼの風景だが、地平線見渡す限り田んぼでも、ポツポツと木があってその木々が重なりあって見えるために、田んぼと森が共存しているようなのは不思議だ。もちろん、ポツポツにもいろいろあって林になっている部分もあるが。

田植えが済んでしばらくすると美しい黄緑に。
実際、他の無数の緑色のなかでひときわ輝く美しい苗の色。

田植え前に土を起こすのには、ずっと水牛が使われてきたのだが、最近は効率のよい耕運機を使う人が多くて水牛の数がとても減っているそうだ。

それでもこの辺はまだまだ水牛がたくさん見られる。

水牛は水が大好き。

手ぬぐいのせて温泉に浸かってるどこかのおとうさんみたいに満足気。
もっとちっちゃな、1頭専用といった水溜りにはまってるのもよく見る。

そして田植え風景。5月下旬から8月始めの今までいろいろな場所で見かける。

向こうの密な黄緑と田植え直後のたんぼと・・

生徒の実家に遊びに行った時のこと。この日は田植え前の雨乞いの祭りの日だったが、雨の多い今年はすでに田植えの済んだ田んぼも多かった。タイの稲作は天水利用、豊富な雨季の雨によって稲が育つ。水かさが増えれば増えるほど背が伸びていく稲である。

浸水があったほど雨量の多い今年だが、雨が足りなくて旱魃飢饉になったこともあるこのイサーンの地だ、雨は有難いもの。

8/2/'04

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