火星も地球のとなりの惑星です。地表が赤茶色の岩や土でおおわれているので、地球からは赤い色に見えます。
どのような動き方、見え方をするのか、金星と比較しておさえておきましょう。

火星の位置と見え方

@地球からもっとも遠い位置に
 あるときです。
 太陽の方向なので見えません。
A太陽のそばに見えるので、
 夕方西の空に見えます。
B夕方南西の方角に現れます。
 真夜中には見えません。
C夕方南中しています。
 真夜中に西にしずみます。

D最接近です。もっとも大きく、
 欠けずに見えます。もっともよく見え
 るときで、一晩中見えています

E真夜中東に現れ、
 明け方南中します。
F真夜中にはまだ出ていません。
 明け方南東にきます。
G太陽のそばに見えるので、
 明け方東の空に見えます。

順にボタンを押して確認してください。

わずかに満ち欠けしていますが、見かけの大きさが変わるだけで半月状や三日月状までにはなりませんね。

惑星の名前の由来(参考)

惑星は地球から観測すると天球上をふらふらと動いていくように見えます。
この妙な動き方のため、「惑える星」という意味で「惑星」の名がつけられました。
例として、火星の動きで確認してみましょう。

火星は地球の公転半径(約1億5000万km)の約1.5倍外側を公転しています。公転周期は地球の約365日に対して、火星は約687日なので、火星が1周する間に地球は2周近く進んでしまいますね。
途中で地球は火星を追いこすので、地球から見た火星は途中で天球上を逆行して見えてしまいます。

順番にラジオボタンをクリックしてみてください。
地球から見て、火星は天球上を動いていく
  ように見えます。

ここで地球は火星を追いこします。
  天球上の火星は逆向きに動きました。

火星はまたもとの向きに動き出しました。

外惑星の特徴

まとめましょう。

外惑星…地球よりも外側の軌道を公転する惑星(火星〜冥王星)

真夜中に見えることもある。

距離が近いときは大きく、遠いときは小さく見え、ほとんど満ち欠けしない。

火星は地球に近いので、見かけの大きさがかなり変化します。木星や土星などの遠い外惑星は見かけの大きさはあまり変化しません。

苦手な人が多い「金星・火星・地球・太陽の位置関係」の問題です。

【例題2】
右の図は太陽と惑星の位置関係を表した模式図である。

(1)金星がイの位置にあるとき、地球からは金星は
  どの時間帯に見えるか。
   ・日没後  ・真夜中  ・夜明け前

(2)地球から見て、もっとも大きく見えるときの
  金星と火星はどれか。

(3)地球から見て、火星が明け方に南中して
  見えるときの位置はカ〜コのどこか。

観測者の位置はこちらで確認しましょう。

(1)
観測者の位置から考えて、日没後に見える金星はイとウ、夜明け前に見える金星はオですね。
アとエの金星は太陽の方向なので見えません。イの金星は日没後に見えます。

(2)
もっとも大きく見えるのはもっとも地球からの距離が近いときです。
金星の場合、エがいちばん近いですが、太陽と同じ方向なので見えません。次に近いのはウですね。
金星はウの位置がもっとも大きく見えます。火星はもっとも近いケの位置が大きく見えます。

(3)
明け方の観測者の位置を確認しましょう。その観測者から真南に見える火星はコの位置の火星です。
※このページいちばん上の図ではEの位置ですね。地球と太陽の位置関係から図を横に見るとわかります。

 

右の図は太陽と惑星の位置関係を表した模式図である。

@地球から見てカの位置にある火星が見える時間帯は
 どれか。
夕方  明け方  一晩中  見えない

A地球から見てオの位置の金星は何時ごろ東から
 のぼってくるか。
18:00ごろ 21:00ごろ 0:00ごろ 3:00ごろ

B地球から見て三日月のように大きく欠けた金星は
 どの位置にあるときか。
ア  イ  ウ  エ  オ 

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