月は地球にもっとも近く、唯一人類が降り立った天体です。毎日徐々に満ち欠けをするようすは神秘的でもあります。
地球から見る月は三日月や半月・満月といろいろな形に変化していきますね。ここでは、月の見え方を満ち欠けとともにおさえましょう。
月の満ち欠け
月は地球のまわりを約4週間で1周公転します。
月はみずから光らず、太陽の光を反射しているので、「光のあたっている部分をどの向きから見るか」で見える形が決まります。
月の公転によって、月の位置が変わると地球から見た月の明るい部分の見え方が変わります。満ちる…明るい部分がふえていく 欠ける…明るい部分が減っていく
月の満ち欠けの原因
・月は太陽の光を反射している
・月が公転している@から順にボタンを押して確認してください。
観測者の位置と地球の自転の向きから、その形の月のおよその南中時刻も想像してみてください。
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月は約4週間でこのような形に変化していきます。新月からは右から満ちて、満月になるとまた右から欠けていきます。
※南中時の向き
月は右から満ち欠けしていく
月の呼び方(参考)
いっぱんにいう「三日月」は、新月から3日目くらいの月の見かけの形をいいます。
覚え方…凸面が右(みぎ)を向いていたら、(み)がつくから、三日月(北半球)
凸面が左を向いているときは「逆三日月」とも呼ばれます。上弦の月について
月も地球の自転によって東から西へ日周運動をします。
西にしずむときの半月を「弓」の形に見たてて、
弦(糸)の部分が上にあると上弦の月です。
日没直後の見え方
日没直後にはどんな月がどこに見えるかを考えてみましょう。
日没時の観測者から見えるのは
右側が光った月だけですね。@のとき
新月なのでもともと見えません。Aのとき
南西の方向なので、もうすぐしずみます。Bのとき
真南に上弦の月が見えます。Cのとき
南東の方向なので、南に向かいます。Dのとき
すぐ東から満月がのぼってきます。観測者の位置はこちら
同様に、真夜中や夜明けにはどんな月がどこに見えるか考えてみてください。
月の自転と公転
月のクレーターがつくる模様は昔の日本では「うさぎがもちをついている」ように見られてきました。
この模様はいつも変わりません。月はいつも同じ面を地球に向けているのです。
月の公転周期=月の自転周期
月は1回公転する間に1回自転する
↓
月はいつも同じ面を
地球に向けている
月にとっての「1日」は地球の約4週間にあたります。月は大気や雲がないので太陽の光が直接あたって温度が上がりやすく、熱が逃げやすいです。
長い昼と長い夜のため、昼と夜の温度差はとても大きいです。
月の公転周期(参考)
月の公転周期(地球を1周するのにかかる時間)は27.32日で、自転の周期も同じです。
しかし、満ち欠けの周期(新月から新月までの時間)は29.53日です。
このように、月の周期の考え方は2通りあります。
地球と月の位置関係だけで考えたふつうの「公転周期」は27.32日ですね。この間、地球も太陽のまわりを公転しています。約1ヶ月なら約30°公転の向きに進んでいますね。
すると月にあたる太陽光の角度も約30°変化するので、そのころの月はまだ新月ではありません。
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