種子植物の中でも被子植物について、葉脈の通り方・維管束の並び方・根の形などの特徴によって、さらに2つに分けてみます。

双子葉類と単子葉類

被子植物もじっと観察すると根・茎・葉の特徴によって2種類あることがわかります。

双子葉類 単子葉類
葉脈の通り方 葉脈は網目状

網状脈


葉脈は平行

平行脈

維管束の並び方  輪の形  ばらばら
根の形
主根側根
ひげ根
子葉の数  
 2

 1
花びらの数 4、5枚(4か5の倍数)が多い 3、6枚(3の倍数)が多い
おもな植物 アブラナ サクラ アサガオなど イネ ムギ ユリ トウモロコシ
ネギなど

植物があったら、葉脈の通り方を見ればそれが双子葉類か単子葉類かすぐわかりますね。
どちらか判断できれば、芽生えのときにどんな子葉をしていたか、茎の断面のようすや根の形はすぐ想像できます。

双子葉類をさらに分ける(参考)

双子葉類を花びらの特徴によって、さらに分けることができます。

合弁花 花びらがくっついている
アサガオ オニタビラコ カボチャ ジシバリ タンポポ ツツジなど
離弁花 花びらが離れている
イヌガラシ アブラナ エンドウ サクラ ナズナ ホウセンカ ミヤコグサなど

葉のつき方(参考)

葉は、ふつう茎に規則的についています。
無駄なく日光を浴びるために葉どうしが重ならないように工夫しているんですね。おもに以下の3種類です。

互生
(ごせい)
1枚の葉がひとつの節についていて、交互に生えています。

サクラ キク アブラナ クリ イネなど

対生
(たいせい)
2枚の葉がひとつの節に向かい合ってついています。

カエデ ナデシコ サルスベリなど

輪生
(りんせい)
3枚以上の葉がひとつの節についています。

クルマユリ クコ キョウチクトウなど

ほとんど上の3種類に分類されますが、茎がとても短くてわかりにくい場合、根生(タンポポ・ヒナギク・ガーベラ・オオバコ・サクラソウなど)と呼ばれることがあります。

植物の生育型(参考)

野草はそれぞれの形の特徴を生かせるような場所に生えています。

生育型 ロゼット型 ほふく型 くさむら型 分岐型 直立型 つる型
 例 タンポポ
オオバコ
など
カタバミ
チドメグサ
など
スズメノカタビラ
メヒシバなど
スベリヒユ
ハコベなど
セイタカアワダチソウ
ヒメジョオン
など
カナムグラ
ヤブラカシ
など
競争力 弱い←         ほかの植物との光をとる競争        →強い
抵抗力 強い←     寒さ・乾燥・ふみつけなどに対する抵抗力     →弱い

タンポポなどは寒いうちは地面に張り付いたような姿なので、風も当たりにくく、踏まれても強そうですね。
やはり光をとるには、高い位置まで葉をつけているつる型みたいな植物が有利そうです。
それぞれ、独自の工夫があるのですね。

top  > 植物 > 植物の分類 > 双子葉類と単子葉類