すべての生物はお互いにその地域の食物連鎖をなす一員であり、全くほかの生物と関わらずに暮らせる生物はいません。
食べられ、その生物をつくっていた有機物はほかの生物のからだの一部となり、物質はめぐっていきます。
ここでは、物質やエネルギーがどのようにめぐっていくのかおさえます。

物質の流れ

炭素と酸素の循環

炭素は有機物に入ったり、二酸化炭素の一部となったりして生物間を循環していきます。

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生物間での炭素と酸素の循環を表しています。見にくいので、観点をしぼって見ていきましょう。

有機物の流れを見ていきます。
 生産者は二酸化炭素を使って有機物をつくり、有機物は食物連鎖によって消費者のからだになります。

有機物内の炭素のうち、
 呼吸によって二酸化炭素に
 なって出ていくものです。
 すべての生物から出て
 いるのが二酸化炭素
です。

生物のからだをつくって
 いた有機物も、生物の死後、
 分解者の呼吸に使われます。
 分解者は呼吸によって
 有機物を二酸化炭素などの
 無機物にします。
 二酸化炭素は、また生産者が
 光合成に利用します。
 こうして炭素は生物間を
 循環していきます。

酸素の流れを見てみましょう。
 生産者は光合成によって酸素を放出します。その酸素は全生物の呼吸に使われます。

窒素の循環

窒素はタンパク質にふくまれたり、窒素化合物の一部となったり、気体の窒素となったりして生物間を循環していきます。

窒素は空気中に約80%含まれていますが、
気体のままでは、マメ科の植物は窒素を
利用できません。
気体の窒素を植物が利用できる窒素化合物に つくりかえるのが根粒菌です。

生産者(マメ科の植物)は根から吸収した
窒素化合物・水、空気中の二酸化炭素
を使い、太陽のエネルギーを利用して
光合成を行い、タンパク質を合成します。

生産者がつくったタンパク質は食物連鎖
によって消費者のからだをつくります。
生物の死後、分解者によって窒素化合物
などの無機物に分解され、窒素化合物は
さらに空気中で分解し、気体の窒素に
もどります。

このようにして窒素も循環しています。

エネルギーの流れ

生物は有機物を分解するときに出るエネルギーで生活しています。

太陽の
光の
エネルギー
生産者
光合成に利用し、
有機物を合成

生産者も有機物を分解するときに出るエネルギーを利用
消費者
有機物を食べ、
有機物を分解するときに出るエネルギーを利用
分解者
生物の死がいやふんの中の有機物を分解するときに出るエネルギーを利用

どの生物も、生物が生きるために必要なエネルギーは、太陽の光のエネルギーだといえます。
生物は太陽のエネルギーをからだにたくわえ、生きていくエネルギーにしているのですね。

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