細胞

あらゆる生物のからだは細胞という単位からできています。
多細胞生物は、はたらきに応じて同じ種類の細胞が組織をつくり、いろいろな種類の組織が集まってできていますね。
ここでは、細胞とはどんなつくりか、また、生物がどのように生長するのかをおさえましょう。

動物の細胞と植物の細胞

動物と植物の細胞について、共通する部分、異なる部分をつかみましょう。

共通する部分

植物細胞にも
動物細胞にも
ある


1個の細胞にふつう1個あり、遺伝のもととなる物質をふくんでいる。
核膜とよばれる膜でおおわれ、内部はねばりけの強い液体で満たされている。
酢酸カーミン酢酸オルセインで赤く染色できる。

細胞質
主成分は水とタンパク質。半透明の
コロイド状になっている。

細胞膜
細胞質をつつむうすい膜。
非常に小さな分子を通すので、養分や不要物などは出入りできる。

植物の細胞のみ

動物細胞にはない

細胞壁
植物細胞の細胞膜の外側をつつむじょうぶなしきり。
茎や葉などをじょうぶにするのに役立っている。

葉緑体
葉緑素(クロロフィル)をふくむ色素体。光合成が行われる場所。
光合成を行う細胞にある。

液胞
植物の細胞質の中にできるすきまで、液体が入っている。
若い細胞にはないが、成長するにしたがって大きくなる。

※葉緑体も液胞も、植物細胞の細胞質の一部と見なします。

※表内の赤字・太字の部分は覚えてください。

細胞の基本的なつくりは核・細胞質・細胞膜ですね。
植物細胞でも、光合成を行わない根の部分には葉緑体はありませんし、液胞も分裂したばかりの細胞にはありません。
動物細胞と植物細胞の決定的な違いは細胞壁があるかないかです。

細胞の大きさ(参考)

細胞によって大きさはさまざまですが、いっぱんに単位がμ(ミクロン)で表される程度の大きさです。
※1000μ=1mm (1μは1mmの1000分の1)

【例】
いっぱん的な細胞
ゾウリムシ(170〜200μ) ミドリムシ(約90μ) ヒトの卵細胞(約200μ) ブドウ球菌(1〜3μ)

大きな細胞
ダチョウの卵(直径約10.5cm)

長い細胞
ワタの種子の毛(約50mm) ヒトの神経細胞の突起(1m以上のこともある)

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