前項で電流を通す水溶液と2種類の金属で電池ができることがわかりました。
水溶液にうすい硫酸を使ったものはボルタの電池と呼ばれるもので、18世紀の終わりにボルタが発明したものです。
ここからいろいろな電池が開発されていきました。
ここではどんな種類の電池があるのか、また、最近注目の燃料電池について知っていきましょう。
参考程度にカンタンなしくみの図も一部載せておきました。(覚える必要はありません)

一次電池

一度使ってしまうともう充電して使うことができない電池を一次電池といいます。
乾電池は中の電解液がこぼれないように工夫されたものです。

ボルタの電池 うすい硫酸に亜鉛板と銅板を入れたもの
初期の電池
マンガン乾電池 一般的な乾電池(約1.5V)
アルカリマンガン乾電池 マンガン電池より寿命が長い乾電池(約1.5V)
リチウム電池 小型軽量で大きな電圧をうむ(約3.0V)
亜鉛の代わりにリチウムを使っています。
空気-亜鉛電池 ボタン型の小さい電池(約1.4V)
二酸化マンガンの代わりに空気中の酸素を使っています。

二次電池

何度も充電して使える電池を二次電池といいます。

鉛蓄電池 +極が二酸化鉛、−極が鉛、電解液がうすい硫酸
車のバッテリーなどに使われる(約2.1V)
ニッケル-カドミウム二次電池 ニカド電池と呼ばれる(約1.2V)
ニッケル-水素二次電池 ニカド電池より長持ちする(約1.2V)
リチウムイオン電池 大きな電圧をうみ、メモリー効果が起きない(約3.7V)

燃料電池

燃料電池…水素と酸素が水になるときに電気を得る発電装置
 エネルギー変換の効率が非常によい
 環境を汚さない

水の電気分解(水+電気エネルギー→水素+酸素)の逆の発想です。
いろいろな型があり、多くの型の水素は天然ガスからとり出します。

発電するときに熱が出るので、「施設(プラント)」という形で設置されていることが多いです。

太陽電池

太陽電池…太陽の光エネルギーを電気エネルギーに直接変換する発電装置

化学変化を利用したものではなく、半導体の技術を使った電池で、物理電池と呼ばれたりします。

「電池」は内部の物質を使って電流をとり出していますね。
燃料電池(水素と酸素)、太陽電池(光エネルギー)は電流をうむもとの物質やエネルギーを外部から補給するので、「電池」というより「エネルギー変換装置」のようです。

top  > 化学エネルギー > 化学変化とエネルギー > 電池の種類(参考)