熱と温度

熱い飲み物に氷を入れると、飲み物の温度は下がり、氷はとけます。飲み物の熱が氷に移ったのですね。
熱い麦茶を冷やすのにやかんごと水につけたりするのも、麦茶の熱を水に移すためです。
麦茶とまわりの水の温度が等しくなると、それ以上麦茶は冷えなくなります。身近な『熱』について考えていきましょう。

用語

熱・熱量・温度はとても混同しやすい用語です。ここでおさえておきましょう。

  …物体の温度が変化する原因になるもの
 必ず温度の高いほうから低いほうへ移動する
 目には見えませんが温度の変化で熱の出入りがわかります。
 エネルギーの一種と考えてよいでしょう。

熱量…熱の量を数字で表したもの(単位はcalまたはJ)
 1J=約0.24cal で換算できます。

温度…あたたかさ・冷たさの度合いを数字で表したもの(単位はおもに℃) 熱の出入りがあると変化します。

熱量の公式

1calとは、1gの水の温度を1℃上げるのに必要な熱量です。
水の温度が変わったとき、水が得た熱量は次の公式で計算しましょう。

熱量(cal)=水の質量(g)×水の温度変化(℃)

「温度変化」とは、その水の温度の変化した幅です。その水のそのときの温度とかんちがいしないようにしましょう。

温度変化=最後の温度−最初の温度

【例】10℃だった水が15℃になったとき、「温度変化」は5℃です。
   同じ温度変化でも、水の質量が大きい(水の量が多い)ほど、必要な熱量は大きくなりますね。

【例題1】 20℃100gの水を加熱したら、水の温度は50℃になった。
      水が得た熱量
は何calか。

温度変化を計算しましょう。温度変化=50(℃)−20(℃)=30(℃)
水の質量が100g、温度変化が30℃を公式に代入して、
水が得た熱量(cal)=100(g)×30(℃)=3000(cal)

【例題2】 80℃200gのお湯をしばらく放置しておいたら、
       水温が60℃に下がった。水が失った熱量は何calか。

温度変化は 80(℃)−60(℃)=20(℃)
水の質量は200gだから、公式より
水が失った熱量(cal)=200(g)×20(℃)=4000(cal)

【例題3】 1分間に8000calの熱量を出す電熱器がある。
      20℃
500gの水をこの電熱器で熱したら、100℃にするのに何分かかるか。

この水が何cal必要なのかを計算します。 温度変化は 100(℃)−20(℃)=80(℃)
水の質量は500gだから、公式より
必要な熱量(cal)=500(g)×80(℃)=40000(cal)
1分間で8000calの熱量を得ることができるので、40000calに達するには
40000(cal)÷8000(cal/分)=5(分)

  ※解答は半角数字で入力してくださいね。

@10℃、150gの水を加熱したら、水温が30℃になった。水が得た熱量は?    

cal

A15℃、50gの水を加熱したら、水温が23℃になった。水が得た熱量は?

cal

B74℃、120gの水の温度が39℃に下がった。水が失った熱量は?

cal

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