2年生では化学反応式を習います。
反応前の物質と反応後の物質とのつくりの関係がわかりやすく表せますので、化学変化後にどうしてその物質ができたか、理解しやすいです。
ここでは、気体に関する化学反応式を集めて紹介しておきます。このページは2年生の化学反応式を習ってから参考にしてください。

このページで登場する化学反応式は中学では習いませんが、反応前後の物質の化学式だけわかれば中学生でも化学反応式をつくる練習にはなります。
なお、物質のモデルは、各原子の数の確認のためにつくったもので、実際の物質のつくりと形が異なることがあります。

気体の発生に関する化学反応式

前ページにて中学で覚えるべき気体の発生方法の一例を紹介しましたが、その方法でどうして気体が発生するのか気になる方は以下を参考にしてください。
※モデルで、反応前後のそれぞれの種類の原子の数が同じであることを確認してください。

水素
H2
と塩酸を反応させる
鉄+塩酸→塩化鉄+水素
Fe+2HCl→FeCl2H2  
ナトリウムと水を反応させる
ナトリウム+水→水酸化ナトリウム+水素
2Na+2H2O→2NaOH+H2  
酸素
O2
二酸化マンガンを触媒にして過酸化水素水を分解
過酸化水素→水+酸素
2H2O2→2H2O+O2  
二酸化マンガンを触媒にして塩素酸カリウムを熱分解
塩素酸カリウム→塩化カリウム+酸素
2KClO3→2KCl+3O2  
二酸化
炭素
CO2
石灰石と塩酸を反応させる
炭酸カルシウム+塩酸→塩化カルシウム+水+二酸化炭素
CaCO3+2HCl→CaCl2+H2O+CO2  
アンモニア
NH3
塩化アンモニウムと水酸化カルシウムを加熱
塩化アンモニウム+水酸化カルシウム→塩化カルシウム+水+アンモニア
2NH4Cl+Ca(OH)2→CaCl2+2H2O+2NH3  
塩化アンモニウムと水酸化ナトリウムと少量の水を混ぜる
塩化アンモニウム+水酸化ナトリウム→塩化ナトリウム+水+アンモニア
NH4Cl+NaOH→NaCl+H2O+NH3  
塩化水素
HCl
塩化ナトリウムと硫酸を加熱
塩化ナトリウム+硫酸→硫酸水素ナトリウム+塩化水素
NaCl+H2SO4→NaHSO4HCl  
硫化水素
H2S
硫化鉄と塩酸を反応させる
硫化鉄+塩酸→塩化鉄+硫化水素
FeS+2HCl→FeCl2H2S  

二酸化炭素と石灰水

二酸化炭素を石灰水に通すと白くにごる、というのは有名で大事な性質ですね。
これは「二酸化炭素と石灰水が反応して、水にとけない白い沈殿ができた」という状況です。
なお、石灰水は水酸化カルシウムの水溶液です。

炭酸カルシウムは水にとけにくい白い物質なので、石灰水が白くにごります。

さらに二酸化炭素を通すと、炭酸カルシウムと水と二酸化炭素が化合して炭酸水素カルシウムができます。

炭酸水素カルシウムは水にとけてしまうので、あまり二酸化炭素を通しすぎると、また石灰水は透明になってしまうのです。

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