電熱線に電流を流すと電熱線は発熱します。電気ストーブやオーブントースターなど、熱を発生する電気器具はこの熱を利用しています。
ジュールの法則
電熱線に電圧E(V)を加え、I(A)の電流を t(秒)流したときの発生する熱エネルギー(J)は
ジュールの法則
発生する熱エネルギー(J)=電圧E(V)×電流 I(A)×時間 t(秒)
または
発生する熱エネルギー(J)=電力P(W)×時間 t(秒) (P=E×I より)エネルギーをJ(ジュール)で表しても具体的によくわからないときは、以前のように熱量の単位にカロリー(cal)を使ってみるのもいいですね。
カロリーを使ったジュールの法則
電熱線に電圧E(V)を加え、I(A)の電流を t(秒)流したときの発熱量Q(cal)は
ジュールの法則
発熱量Q(cal)=0.24×電圧E(V)×電流 I(A)×時間 t(秒)
または
発熱量Q(cal)=0.24×電力P(W)×時間 t(秒) (P=E×I より)上のジュールの法則を、1cal=4.2Jで換算しただけの公式です。
この公式を覚えておけば、発熱量を求める計算ができます。単位に気をつけ、さっそく使ってみましょう。
【例題4】500Wの電熱線に電流を10秒流したときの発熱量は何calか。 |
ジュールの法則に、電力P=500(W)、時間 t=10(秒)を入れると、
Q(cal)=0.24×P(W)×t(秒)=0.24×500(W)×10(秒)=1200(cal) 答えは1200cal
【例題5】20Ωの電熱線に1.5Aの電流を2分間流したときの発熱量は何calか。 |
まず、オームの法則で電圧を求めましょう。 電圧E(V)=R(Ω)×I(A)=20(Ω)×1.5(A)=30(V)
ジュールの法則に電圧E=30(V)、電流 I=1.5(A)、時間 t=60×2=120(秒)を入れると、
Q(cal)=0.24×E(V)×I(A)× t(秒)=0.24×30(V)×1.5(A)×120(秒)=1296(cal) 答えは1296cal
【例題6】電熱線に電流を5分流したら発熱量は14400calだった。電熱線の電力は何Wか。 |
ジュールの法則の公式 Q(cal)=0.24×P(W)× t(秒)で、
Q=14400(cal)、P=χ(W)、t=5×60(秒)を代入して方程式をつくりましょう。14400(cal)=0.24×χ(W)×300(秒) ※300(秒)=5×60(秒)
これを解くと、 72χ=14400 χ=200 答えは200W
※解答は半角数字で入力してくださいね。
@電熱線に10Vの電圧をかけ、2Aの電流を30秒間流したときの発熱量は?
A100Wの電球を20分間点灯したときの発熱量は?
B50Wの電熱線に電流を流したら1200calの熱量が発生した。通電時間は何秒?
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