純粋な物質の場合、状態変化するときの温度は物質によって決まっています。

融点と沸点

融点…加熱により固体の物質が液体になるときの温度
    (固体がとけるときの温度)

沸点…加熱により液体の物質が気体になるときの温度
    (液体が沸騰するときの温度)

融点や沸点は物質によって決まっているので、
融点や沸点を測定するとその物質を見分ける手ががりに
なります。

※融点・沸点は状態変化するときの温度なので、冷やされたとき

液体が固体になるときの温度…融点と同じ
気体が液体になるときの温度…沸点と同じ

といえます。

パルミチン酸の加熱のグラフ

順番にラジオボタンをクリックしてみてください。

右はパルミチン酸を加熱したときのグラフです。

その物質の常温(20℃くらい)のときの状態を知っていれば、
グラフを見たときに、固体がとけるときのグラフなのか、
液体が沸騰するときのグラフなのか判断できます。
パルミチン酸は常温では固体です。
右図は固体がとけていくときのグラフであるとわかります。

まずグラフの水平部分に注目します。
 ここで固体から液体になっていくので、
 融点は約63℃と読みとれます。

ということは、とけ始めたのは加熱し始めて
 約15分後、とけきったのは約32分後と読みとれます。

 (量によってとけるまでの時間は変わります。この15・32という数字は「例」なので覚えないでください。)

逆に液体のパルミチン酸を冷やして固体にしていった場合のグラフも想像できますね。
 (グラフを左右逆にした感じですね)

混合物の融点と沸点

純粋な物質は、きちんと融点や沸点をはかることができます。混合物を加熱したときのグラフはどうなるか、見比べてください。

※純粋な物質と混合物についてはこちらの「物質のまとめ」を参考にしてください。
わたしたちの身のまわりにあるほとんどのものは混合物です。

混合物はしっかり水平になる部分ができないので、融点や沸点ははっきりしていませんね。

図は物質adを加熱したようすをグラフに表したものである。

@同じ物質だと思われるものはどれとどれか。
  a   b   c   d

A純粋な物質だと思われるものをすべて選べ。
  a   b   c   d 

Bbの物質は何であると考えられるか。
  エタノール  水  ナフタレン  パルミチン酸 

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