毎日同じ時間に同じ星を観測していると、その星はだんだん西にずれていくように見えます。
南の空に見える星なら、地平線の下にいってしまって見えない季節もあるでしょう。
そのようにして、季節ごとによく見える星座が変わっていくのですね。1年の星の動きを見ていきましょう。
1ヶ月後の星の見える位置
【地球の公転】地球が太陽を中心に1年に1周西から東へ公転する
↓だから
【星の年周運動】同じ時刻で観測した場合、その星は東から西へ1年1周する真夜中に南中していた星を1ヵ月後の同じ真夜中に見たとき、その星は
約30°西にずれて見えます。※星はとても遠いので、
星からの光は太陽系に対し、平行にやってくるものと考えていいです。【北の空を見た場合】
同じ時刻の同じ星は
北極星を中心に
反時計回りに移動していく【南の空を見た場合】
同じ時刻の同じ星は
東から西へ移動していく
1ヶ月ごとの星の動き方
星は1年(12ヶ月)で東から西へ1周(360°)します。
1ヶ月では、 360°÷ 12(ヶ月) = 30°西へ動きます。
1日では、 360°÷ 365(日) = 約1°西へ動きます。
同じ時刻の同じ星は1ヶ月に30°動く
(同じ時刻の同じ星は1日に約1°動く)北の空
その位置から反時計回りに1ヶ月に30°
南の空
その位置から西へ1ヶ月に30°
動く向きは日周運動と同じですね。
では、同じ時刻で観測した場合、その星が何ヶ月後または何ヶ月前にどこに見えるか、計算で求めてみましょう。
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11月22日午後9時にWの位置に見えていた星は1ヶ月に30°反時計回りに動くので、12月22日午後9時(1ヶ月後)には
30°× 1(ヶ月) = 30°
Wから30°反時計回りの位置は U
答えはUの位置に見えるA
8月22日午後9時なら、11月22日の3ヶ月前。星は1ヶ月に30°反時計回りに動くので、3ヶ月では
30°× 3(ヶ月) = 90° もどった位置にいたはず。
答えはEの位置に見えた
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午後7時にEの位置に見えていた星は1ヶ月に30°東から西に動くので、7月7日の午後7時(2ヶ月後)には
30°× 2(ヶ月) = 60°
Eから60°西の位置は I 答えは I の位置に見えるA
4月7日午後7時なら、5月7日午後7時の1ヶ月前。星は1ヶ月に30°東から西に動くので、その星は30°もどった位置にいたはず。
答えはCの位置に見えたB
しずむのはMの位置にきたとき。Eの位置から数えて点線も入れて8番めの位置にあたる。
実線(1ヶ月ごと)だけなら4番め。
実線1目盛り(30°)は1ヶ月分なので、その星が午後7時にしずむのは4ヶ月後。
5月7日から4ヶ月後は9月7日 答えは9月7日にしずむ
※観測時刻がすべて同じときだけ、1ヶ月30°が使えます。○○ヶ月後の○○時間後といった複合問題は次の「星の動きまとめ」で勉強しましょう。
※解答は半角英数で入力してくださいね。
9月8日の午後8時に南の空のCの位置に星が見えた。
@この星は同じ年の11月23日の午後8時にはどこに
見えるか。Aこの星が午後8時に地平線からのぼり始めたのは
何月の8日か。Bこの星が午後8時に地平線にしずむのは何ヶ月後か。
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