今は教科書では習いませんが、いろんな大地の変動があったときの地層の新旧を読みとってみましょう。
地層の断面図だけから判断するので、もし自分が粘土で同じ地層のモデルをつくるなら、どんな順番につくっていくかを想像するとよいでしょう。

断層・火成岩の貫入・不整合をふくむ場合

【例1】

それぞれの地層がほぼ水平に重なっています。

花こう岩Fの貫入関係を見てみると、
断層面Eには貫入していますが、
不整合面Gには断ち切られています。

そこで、

断層→マグマの貫入→不整合

の順番だということがわかります。

 

「断ち切るほう」が「断ち切られるほう」
より新しい

海底で@〜Dの地層ができた
     
地層が力を受けてEの断層面ができた
     
マグマが貫入してきて、冷えて固まり、Fができた
     
隆起して陸地になり、侵食を受けてGの不整合面ができた
     
再び海底に没し、H〜Jの地層ができた

※新旧の順番は古いほうから番号どおりです。

複数の不整合面・火成岩の貫入・地層の逆転をふくむ場合

【例2】

CはA・B・Dの地層やE・Fの不整合面すべてに貫入しているので、Cがいちばん新しいことは想像がつきますね。

BやDは過去にしゅう曲などを受けて地層が傾いていますし、逆転の可能性もあります。

しかし、不整合面Eで断ち切られているので、B・Dの地層よりも不整合面Eのほうが
新しいことになります。
そのEの上にAが堆積していきます。

問題はBとD、どちらが古いか、です。
ここで不整合面Fの左側のれき岩層に
注目します。

不整合が起きたあとは、次にれきが堆積することが多いので、Bの地層や不整合面FよりもDの地層のほうが新しいはずです。

B→F→D→E→A→Cの順番ですね。

 

不整合面をはさんでれきのほうが新しい

Bの地層ができた
  
隆起して陸地になり、侵食を受けて不整合面Fができた
  
再び海底に没し、Dの地層ができた
  
しゅう曲などが起きてB・Dの地層がゆがんで逆転した
  
隆起して陸地になり、不整合面Eができた
  
再び海底に没し、Aの地層ができた
  
マグマが貫入してきて冷えて固まり、Cができた

×で閉じてください。

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