物体にはたらく力
想像できるいろんな力の中で、その物体にはたらく力だけを考えるとき、意外と難しいものです。
力をいつも次のように表現し直すと、少しはわかりやすいと思います。▲▲が●●を引く(または押す)力 …これが●●だけにはたらく力です。
例として、机の上に置いた物体にはたらく力を考えてみましょう。
見やすいように矢印はお互いに少しずらしてあります。
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これが物体にはたらく力です。
「▲▲が物体を引く(または押す)力」
で表されています。考えられる力はもうひとつありますが、これは「物体にはたらく力」ではありません。紫色の力は「机にはたらく力」ですね。 このようにして「物体にはたらく力」を見つけると、つり合いもラクに考えられます。
物体にはたらく力は1.まずその物体にはたらく重力を考える
(「質量は考えないものとする」と書いてあるような軽いものなら、重力は無視です。)2.その物体とふれ合っているものからの力を考える
(上の例なら机がふれ合っているので、机からの力<抗力>を考えます。)3.電気の力や磁石の力がないか確かめる
(電気の力や磁石の力を受けているならそれも考えます。)
力のつり合い
力がはたらいているのにその物体が動かないときは力がつり合っています。
物体にはたらく2つの力が次のような条件のとき、「つり合っている」といいます。
・2つの力の大きさが等しいとき
・2つの力が一直線上にあって、
向きがお互いに反対向きのとき![]()
上の「机と物体」の図の「物体にはたらく2力」もつり合っていますね。
参考:物体が等速直線運動をしているときもその物体にはたらく力はつり合っています。これは3年生で習います。
重力とつり合う力
地球上の物体なら必ず重力を受けています。その重力とつり合う力の代表的な例をおさえましょう。
つり合いを考えるとき、その物体にはたらく力だけを考えます。
糸やばねや手が物体を支える 机や床が物体を支える 磁石の力で支える 物体に糸をつけてつるしている場合、糸の張力(物体を引く力)と重力がつり合います。 ※ばねが支えた場合はばねの弾性力、手が支えた場合は「手が物体を引く力」が重力とつり合います。
机の上に物体が置いてある場合、机からの抗力で静止していられます。 ※物体は質量があるので机をおしています。机からは抗力が生じます。
物体が磁石だった場合、反発力を利用して空中に浮かせることができますね。 ※磁石は同じ極どうしは反発する力が生じます。
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