石岡マロンズ Ishioka Marons is survival game club founded in 1991.
電動ガンは、モータを電池で駆動しますが、モータを動かす際に用いるスイッチは、引金に連動しています。このスイッチをFET(半導体)化することの長所と短所について考えます。(2007.7.16初版,2023.8.23改訂)
電動ガンは、引金に連動したスイッチにより、電流を入切しています。しかし、電流には、スイッチを切っても、しばらくは流れ続けようとする性質(といっても1秒にも満たない時間)があります。そのため、引金を戻してスイッチを切る際、アークを飛ばして電流を流し続けることになります。
アークは、接点を溶かしたり、接点に煤を付着させたりするため、電動ガンを長く使い続けると、接点の接触が悪くなり、引金を引いてもモータが回らない、といったことが起きるようになります。
これを解決する方法として、最近流行しているのが、スイッチのFET化です。FET化すれば、スイッチは無接点化されるため、スイッチの摩耗は無くなります。
FETというのは半導体素子の一つで、電気信号によりオンオフするスイッチとして使うことが出来ます。このような素子には、他にサイリスタ、IGBTなどがありますが、電動ガン程度の電流をオンオフする場合は、(MOS)FETが適しています。
但し、現状のスイッチのままでも、モータと並列に環流ダイオードやバリスタを接続することにより、アークは飛ばなくなるため、アークによる摩耗は無くなります。
スイッチをFET化することの利点としては、スイッチの無接点化というよりは、応用が容易ということの方が大きいと思います。バースト制御や時限式・遠隔操作などの電子回路と組み合わせず、単純にトリガスイッチのオンオフによって、FETをオンオフさせるだけでは、あまりメリットがないと思います。
FETによるカスタムを検討されている方は、まずは目的をはっきりさせ、長所と短所を天秤にかけて決めるべきでしょう。