ダイブログ 2011



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2011年のトカラ列島ツアーに行ってきました。

台風9号の動向が気になりつつもスタートです。

このツアー、途中での予定変更なんてあたりまえ、外洋チャレンジの宿命ですがそれもまた旅の醍醐味。

決して有名なダイビングサイトではなく、大手旅行者などが手がける豪華クルーズでもなく、国内でありながら非常に行きにくい海域にあって費用も決して安いとはいえないこのツアーに参加していただいたメンバーの皆様には本当に感謝するばかり。

1年に数組のダイバーしか潜らないような本物の野生の海を目指していただいた皆様は「お目が高い!」ですね(笑)

最高のトカラスーパーブルーの海にドップリ浸れることが楽しみですね!!。

今回の行程は

枕崎〜口永良部島〜中之島〜平島〜口之島〜枕崎を5日間の行程。

実は昨年も同じ行程で予定を組んでいたのですが、途中で台風発生、中之島からトカラでの日程を切り上げて、初上陸予定であった平島に行けずに終わったのでした。

今年は平島に行けるかな?


「若き薩摩の群像 」    itami

今年はここから

例年はもっと北部の串木野港から出港するのですが、今年は枕崎港からの出港でした。

出港地に行く前にイワシチームが集合したのは鹿児島中央駅前にある銅像「若き薩摩の群像 」の下。

日本の近代化のために尽力した薩摩藩の青年藩士17人の銅像です。

出港!

後ろに(小さくとがって)見えるのは枕崎のシンボル的な「立神岩」 この名前トカラにもいくつもあるし。 itami

湯瀬!

枕崎からトカラに向かって南下するコースの途中にある「湯瀬」。

足慣らしにちょうど良い、と言っても「湯瀬」ですよ〜!

なんと贅沢な。

でも個人的(他に2人のメンバーも)にはこの1週間で湯瀬に潜るのは3日目… 最高です。。

おなじみ湯瀬の雄姿

先週いたイソマグロ軍団、数は多少減ったけどいました! itami

常連 ギンガメアジ大群
さすがの魚影です!


口永良部島

初日はトカラ海域(十島村)までは届かず、口永良部島まで。

活火山の山からは噴煙が上がって、島には温泉も豊富。

そして、毎回楽しみしているお宿があるのもこの島。

後ろに火山と噴煙が

いつもの民宿、きもちいい空間です。
ここがくつろぎの場所

夕方には宿から海越しに薩摩硫黄島が。 itami
いつも素晴らしい食事が出てきます!

次の海に向け出発!


いよいよトカラ突入! 

手前にニヨン礁、その向こうに口之島、その向こうに中之島が見えます。 itami

ニヨンで潜る岩。 相変わらず黒潮がゴーゴー流れてますなぁ(苦笑)  itami


ぷちアイランド 金子さんがイワシチームのエントリーのシーンを撮っていてくれました。


ニヨンの水中。中はそれほど激流ではないです。  itami
ギンガメアジ君。こっちを見ている目がおかしい。itami

ギンガメアジ群れとダイバー
ウメイロモドキと後ろはギンガメ大群

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ニヨン灯台上陸

ため息が出るような海の色です。
急傾斜の階段を登ります。

灯台にて。


凪〜!

海面は鏡のよう。最高の凪の上を船は走ります。itami


激流 黒潮パワー

トカラダイビング2本目は口之島の平瀬。

このあと続くトカラでのダイビングのため、カッ飛び覚悟で飛び込みます。

潜降し、着底するメンバーの態勢を整えるため、着底予定の場所から異例の長い距離を置いてエントリー。

眼下をビルのような岩がどんどん飛んで行き、、、速い!

少し手前で着底。

ホフク前進で進みます。

こんなときでも巨大イソマグロは悠然と泳いでいやがる。

エッチラオッチラ進みますが、途中から気になるのは浮上のために飛び立つ場所。

岩の上部は潮流が一気に水面まで吹き上げる場所ばかり。

岩が沖側で途切れたあたりから飛び立つことにします。

それにしても速い!

その先はホフク前進でも1歩も進めないくらいです。

メンバーの皆様の顔が向いている(横は見られない)前まで這って行って「GO!」(実際の合図は「ウォー!」)と浮上の合図。

皆さん、さすが!全員バッチリ飛び立ちます。ダウンカレントはバリバリかかっていてエアーは上にあがらず、ダイバーたちの周りを舞い飛んでいます。

事前の打ち合わせ通りにまとまってバラけることもなく中層に飛び出したのでした。

そのときの浮上の映像。

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中之島

中之島で毎回泊まる宿「海遊倶楽部」も旅の楽しみ。

トカラと言う僻地でありながらとっても美味しいイタリア料理!

南国でありながら高台にあるので夜なんかは寒いくらい涼しくて爽やかなところです。

今回は中之島天文台にも見学に行って来ました。

前に行ったときには曇り空で望遠鏡をのぞくことができずだったのですが、今回は晴れに恵まれ望遠鏡をのぞくことができました。

輪っか付きの土星やびっくりするくらいきらめくナントカ座のナントカカントカ(ごめんなさい忘れた…)などを見ることができて参加のオジサマたちも楽しそうでしたよ(笑)

トカラ馬 中之島にて   itami
中之島のいつものお宿 「海遊倶楽部」

これから出発。中之島の御岳をバックに記念撮影。

海遊倶楽部の早川さんとリエさん。いつも美味しい食事と快適な時間を本当にありがとうございます!


臥蛇へ

中之島を出港し向かうは臥蛇、小臥蛇   itami

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小臥蛇島

小臥蛇、臥蛇島

今回は3泊目に平島に泊まる予定。

ということで、臥蛇島方面が近くなります。

そんなわけで3日目、4日目は臥蛇島周辺で「臥蛇三昧」でした(笑)

まずは「雄神瀬」

って、雄神瀬はトカラ全域の中でも特別(特殊?)とも言えるスーパースポット。

なにしろ黒潮本流の真っ只中にある沈み瀬(隠れ根)。普通に潜れるはずも無く…

いっせいにエントリー、根につかまって全員集合。潮がぶつかる場所にお行こうと思いましたが、前方に見えるそのエリアは浮遊物が物凄いスピードで吹っ飛んで行きます。

沖に目をやれば超特大イソマグロやロウニンアジが翻っています。

ぶっ飛んでいるギリギリのところでメンバーの皆さんに止まってもらって様子を見にそのエリアに行って見ます。

「ひえ〜速いなんてもんじゃないっす」

両手中指の爪、割れました…(苦笑)

またも飛び立つ場所をさがしてさがして、いっせいに浮上。

もう皆さんにとってダウンカレントなんかあって当然、しっかりまとまって青(と泡の白)の世界に飛び出します。

小臥蛇

雄神瀬でぶっ飛びすぎたので次こそまったりダイビングを。

と言っても、次は臥蛇エリアの名ポイント「沖の瀬」

素晴らしくキレイなドロップオフと魚たち。

今回もテングハギモドキ群やウメイロモドキ群れ、イソマグロやムロアジ群れ。

魚云々も見事ですがその地形のきれいさは本当に素晴らしいです。

雄神瀬にて

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テングハギモドキの大群と  沖の瀬にて

ウメイロモドキ          沖の瀬
テングハギモドキ

沖の瀬にて 

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臥蛇島 木場立神

トカラ列島のシンボル的岩!

今回はこの雄姿を見て胸が熱くなりました。(歳かな〜)

船が臥蛇島に沿って走って、突然島の側面からこの木場立神が現れるときの迫力といったら言葉に尽くせません。

ダイビングは言わずと知れた「ギンガメパラダイス」!

夏の30℃近い水温でもそのパラダイスは健在です。

でも過去にはこのツアーでジンベエザメもやってきたこともあるのであちこち気になります(笑)

ただ、今回は潮流はゆるめ。。

ここはそれなりに速くてもいいんだけどなぁ。

ここも黒潮の通り道なので潮流の向きはほぼ一方向。

今週の大潮まわりの反作用で流れをゆるめちゃったかな。

まぁ、ノンビリ潜れてよかったですが。

エントリー直前   itami

木場立神にて

ギンガメアジ大群  木場立神にて
群れるカマスの仲間   木場立神にて


平島(たいらじま)

トカラ列島の中にあってかなり小さめの島ですが人もちゃんとすんでいます。

個人的にもこれまで上陸(フェリーで船の上から港を見ただけ)したことはありません。

昨年も上陸の予定だったのですがかなわず。

今回は無事に上陸することができました。

平島は他の口之島や悪石島などよろ山の姿が緑に包まれ山容もなだらかな印象です。

観光地しか知らない人が上陸したらショックを受けるかもしれないくらい(トカラはどこもそうですが)何も無い港です。

平島の港

集落へ行く道路
宿へはこんな感じで(笑)

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平島で泊まった翌日は、せっかくなのでこの島の周囲で潜りましょう。

でも、ドコで潜ったらいいのか。

船で島の周りを走りながらよさげ名場所を探ります。

「よさげな場所に潜りたい」 こんなスタイルがダイビングの原点だと思って薩南ツアーやトカラツアーを大事に思っているのです。

すべて決められ、与えられた場所のみで潜る(仕方ないのですが)ことから解放される薩南諸島、野生の海チャレンジですね!

平島では「恐れ三瀬」って場所に(名前的にそそられる?)潜ってみたいっすね。

どこがいいかな

平島 「恐れ三瀬」  なんと怖そうな名前の場所。。

平島の海で。最初はこんな風にまったりいい感じ、でした。

結局潜ったのは島の人が「魚が多いよ」と教えてくれた大瀬(と思われる)場所。

まったりサンゴ根を散策したのですが、途中からはまたもや激流(汗)

吐いたエアーは舞い飛び、ダイバーは翻弄されます。

やっぱり飛び立ち場所探しに苦心しますが、全員見事にまとまった浮上。

スタッフ含めて総勢9人。黒潮パワーが満載の今回のツアーですが、すべてバッチリまとまっていました。

皆さん、すばらしいスキルとチームワークでした!


臥蛇島 木場立神 ふたたび!

でも、なぜかまた潮の流れはまったりの立神岩でした(笑)

そのおかげでいつも行かないような浅場までのんびり見に行けて面白かったぁ。

やっぱりギンガメパラダイスでした。
グレートバラクーダ

第三海交 木場立神岩をバックに。

 最高の信頼感です。 ありがとうございました!


小臥蛇島で休憩。海中温泉をさがしています。
暑いので海の中が気持ちいい! 小臥蛇にて

大きなナポレオン   沖の瀬
入り組んだ地形もいい感じ   沖の瀬にて

今日のお昼はソウメン  暑いし、すごく美味しい!!


最後の宿泊は口之島

台風がありながら、予定通り最後の宿泊の日となりました。

口之島はトカラ列島の北の端。

最終日に鹿児島本土に向かうにはここあたりが都合が良いわけです。

荒々しい島の光景はトカラ列島らしい姿でいっぱい見ておきます。

以前に温泉に向かう山の中で「野牛」(野生化牛)を見たのもここ。

宿の玄関からの展望。 山がカッコイイ。
集落には泉が。

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ラスとダイブはゆっくりのんびり
口之島の赤の立神前で潜りました。

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天気に恵まれ素晴らしい自然でした! 

木場立神をバックに

皆様大変お疲れ様でした!

鏡のような水面あり、激流ダイビングあり(3回も…)大自然のエネルギーをいっぱい浴びることができたトカラツアーでしたね。

そして、なによりスーパートカラブルーの海。

この5日間で何回「青い〜!」と言ったでしょう。

日本の中でも特別な場所と言えるであろうトカラ列島。

美しさも厳しさも含めてやっぱり素晴らしいトコですよね!

船も船長さんもダイビングガイドもみ〜んな高齢化!?

「行けるうちに行こう」が合言葉になりつつありますが、また是非行きましょうね!!


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