資本主義の次に来るものは、なんでしょう。
なぜ、そんなことを言うのか。そんな、質問をするのか。
船井幸雄グループは、共産主義は崩壊し、次に資本主義も崩壊すると言う。
私も、そう思う。
資本主義が崩壊するなんて、そんなことをいう人はまだまだ少ない。
なぜ、資本主義が、崩壊すると、予測するのか。
それは、競争社会の中の不幸が大きくなりすぎ、限界に来ているから。
資本主義は、共産主義を葬り去り、勝ち誇っているかのように見える。
しかし、資本主義のなか、人々の幸福が増えている形跡がない。
不幸、いらいら、孤独が増えている形跡はある。
アメリカは、あの、好景気の中、貧富の差は、ますます増えていたと言う。
ほんの少しの大金持ちが、ますます好景気になり、
たくさんの貧乏人が、ますます、増えていると言う。
そして、今、アメリカの景気に陰りが見え始めている中
爆弾テロに、細菌テロ、銃による無差別大量殺人、社会不安が大きくなっている。
いまや、好景気を保っている国は、少ない。
じゃあ、資本主義が崩壊するなら、
次はなにがくるのか。
お金の次は人だろう。
誰でも考え付く。しかし、どこまで本気で考えている人がいるだろう。
誰かが、じんぽん主義(人本主義)と言っていた。
どういう意味か知らないが、私なり思うに、人を大切にする主義である。
資本主義が、お金を大切にするなら、
人本主義は、人を大切にする主義だろう。
ラビ・バトラという人が、プラウト思想というものを提唱している。
じんぽん主義とよく似ている。
ラビ・バトラは、こうも言っている。
社会を動かす権力は、3つあると言う。その3つのうち
一つの時代に社会を動かすのは一つと言う。
3つとは、「力」「知識」「お金」である。
最初の時代は、力から始まる。
やがて、安定社会で、知識が力を持ち、
その後、お金が中心の社会になる。
いま、お金の時代から、力の時代になろうというこの時、
昔のように、暴力や戦争の力で世の中を動かそうとするのは、
あまりに前進のない、あまりに不幸なことではないのか。
ならば、結束力や、信用力という力の時代になってほしい。
じんぽん(人本)主義の時代よ到来しろ、呼び寄せろ。
資本主義においては、お金がすべてである。
人本主義においては、人がすべてである。
資本主義社会では、お金が力である。
お金があれば、なんでもできる。誰かになんでもさせられる。
そこには、差別がある。それは、差別と言われなかった差別があり、
落ちこぼれは切り捨てられる社会だった。
WinとLinux (たとえばhttp://village.infoweb.ne.jp/~jmn/linux/index.htm )の違いように
実は、資本主義は無駄が多く隠し事が多い。
人本主義では、隠し事が少なく、一人のアイデアはみんなの共通のアイデアとなる。
資本主義では、工業は競争により発展し、相手を上回ることを望み努力し
そして、技術をひとつの会社だけに蓄積し、発展していく。
努力工夫の多いほうが、成果をあげるのは、主義にかかわらず真実だ。
だから、努力工夫の多い会社が発展する。
しかし、負けた会社を差別し、買い叩くのが資本主義だ。
やがて、寡占がおこり、大企業がすべての中心となり、小企業はつぶれていく
その後、寡占企業はモラルを忘れても、消費者は選択節がないので
しかたなくその企業から買う。
そうやって、企業は、暴利をむさぼり、公害その他のモラルのない世界を作っていく。
今、幸福なことに、この社会は、完全な資本主義ではない。
人も大切にする考えがあり、環境を大切にする考えもある。
もちろん、まだ、競争重視の会社のほうが人や環境重視の会社より儲かり・繁栄すると
考えられている。
しかし、やがて、人・環境・心重視のほうが、繁栄(儲かるとは言えないが)すると
多くの人が分かってくるのではないだろうか。
いま、あちらこちらで、内部告発が起こっている。
嘘の表示に対する告発、賄賂の授受に対する告発、公害や法律違反などに対するもの、
まだまだ、世の中があまりにひどいので、苦しみの中で告発に踏み切ったような
そんな話ばかりかもしれない。
しかし、いつか世の中をよくするための意見があちこちで出て、みんなが実行するようになるだろう。
それは、遠い先かも知れない。
近い未来かもしれない。
現実は、まだまだ、差別はなくならないだろう。
資本主義の世の中無駄が多い、かと言って
資本主義以外の共産主義や独裁政治が無駄がないかといえばそうでもない。
しかし、無駄を放置していることがあるのが資本主義だ。
たとえば、経理の情報と営業の情報がなかなかつながらないことがある。
コンピューターの販売管理システムと経理システムがつながらないのだ。
最近やっと、つながるシステムが出始めたと思うが、所詮大企業の話。
中小企業にとって、売上を計算するシステムと経理システムは別個の物、
計算した結果の最後のデータを入れなおす作業が必要だし、
日常業務においても重複している作業が、販売システムと経理システムで行われている。
この、両方が情報公開しあったら、すばらしく効率的なシステムになると思うんですが。
一部優秀な企業のみが開発したシステムの恩恵を一部金持ちの企業が享受しているだけと
私は思うんですが。
ただ、努力工夫の足りない企業も、なんの努力なく情報を得られるのも問題だなぁ。
うーん。
ここだろうなぁ。人本主義の運営のむずかしいところは。
愛も大切、しかし、努力工夫の足りない人・企業にも恩恵を与えすぎないこと。
つまり、努力も大切だということ。あたりまえのことなんですが。
たとえば、人にお金を貸してあげるとする。
資本主義においては、担保やその人・企業の収益力の大きさや安定度を見る。
人本主義においては、その人・企業の今までの努力工夫と共存関係を見て
その人・企業の本当の姿を見ようとする。
どちらも、同じようでもあるが、
不景気なときや不景気な業種には、資本主義の下で融資されることは(理論上)ないが
人本主義ではあり得る。その人・企業のやろうとしていることが、人々に役に立つかどうかで
判断され、不景気であろうと融資される。
今は、説明を分かっていただけるとは思わないが、書いておくとするが
人本主義においては、私有制度の意味が・・・
平成14年10月22日