Moonshine <Pray and Wish.> について
 この物語は僕の前作である「Moonlight」(ML)とは姉妹作にあたります。

 MLが終わった後で、この話はこれ以上書かないと誓いました。
 これまでにない規模の作品だったし、感想とかもそれまでに比べればそこそこ帰ってきて、自分では結構満足できた作品でした。だから、その満足さに甘えて、適当な外伝や続編で茶を濁したくなかったんです。あの世界は、もうあれで「完了形」にしようと思ってたんです。
 事実、新しい作品も書き始めていました。

 ところで、MLには多くの制約を課していました。今考えると、それらは課し過ぎだったのかもしれません。元々がRPG用の企画として立ち上げた物だけに、いつでもそちらに展開できるように書いていたってのも有りましたしね。
 また、「ああしなければよかった」と後から大いに後悔した事もありました。何よりも、全体を通した感想として「誰々が死ぬシーンが悲しかった」という感想が多かったのが悔しかったのもあります。人が死んで悲しいのは当然です。キャラを殺して悲しませるのは簡単なんです。暗い気分にさせることなんて、さほど難しい事じゃないんです。
 けど、笑わせたり感動させたりすることって、ホントに難しいんです。悲しくて流す涙と、嬉しくて流す涙や感動のあまりに流す涙は、まったくの別物の筈なんです。

 やり残したこと。今の自分に出来ること。やれなかったこと。
 MLが終わってから変わった自分。変わらなかった自分。
 そして、MLが終わってから10ヶ月、ロクに何も書かなかった自分への怒り。

 こうしてMoonshine(MS)は産まれました。
 今度こそ誓います。これが終わればこの世界は打ち切りです。
 だから、後悔しない作品に仕上げたいです。


 最後になりましたが、この物語はMoonlightとは異なる物語です。
 両作人物相関図を作っても、イコールで結びつきはしません。物語の内容も大きく異なります。MLの時はラストシーンを決めた上で物語を書いていましたが、今回は何も決まっていません。見方を考えると、前回は結末という制約があったわけです。
 物語の長さも見当が付きません。が、漠然とMLより長くなる予感はあります。
 また、僕の旧作の幾つかも含め、いくつかの世界観が収束しています。ML系以外からのキャラが本格化するのはEpisode 3以降になると思われますが、古くから読んで下さってる方はその辺を読み解くのも一興かと。

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