闘神都市2
Alice Soft
PC98(18禁)

 独特の作風で根強いファンを持つ、アリスソフトから1994年に発売されたRPGです。
 18禁ゲームのRPGと言えばろくなもんが無いんですが、ここのソフトハウスのRPGはなかなか良い出来で好きです。RPGに限らず、毎回趣向を凝らしたシステムで。

 中でもこのゲームは今でも名作だと思ってます。4回くらいクリアした覚えが(笑)
 話のテンポが実に良いのと、主人公を成長させるのが楽しくて。戦闘のテンポも実によく、一歩間違えばシンプルすぎるけれども、手を抜くと勝てないあたりが実に絶妙なバランスで。
 何より、シナリオが屈指の出来でした。
 相思相愛の相手と結ばれたいだけで参加した闘神大会(要するに異種格闘技戦のファンタジー版と思いねぇ)だったのに、強くなるために様々なものを犠牲にし、そしてそれ末に地獄を見る事になり、さらに他者を犠牲にしながら主人公は強くなっていきます。
 やがてその代償を払う事にもなります。単純な勧善懲悪な物語ではなく、むしろ主人公は悪の側に属する事にもなります。そうなってもなお、幸せな日々を求めてもがき、天使と呼ばれる存在を殺しながら戦います。

 やー、ある意味でこのゲームに出会ったことは転機でしたね。もう四年ちょい前のゲームですが、他にこんなシナリオのゲームはなかったでしょう。犠牲を少なくしながら進めることも出来ます。が、そうすると主人公の成長が遅れます。

 つらい気持ち。ひたすらに苦しい境遇。なのにダークなだけの話で終わらないのは、やはり主人公の前向きな姿勢ゆえなんでしょうねぇ。


もどる 掲示板 てがみ感想はこちらまで