WILD ARMS
SCEI
PS

 第二回はPSのWILD ARMSです。出た時期は96年12月。ちょうどFF7の発売前で、その陰に隠れていまいち目立ちませんでした。が、急速に口コミで広がり、今じゃPlayStation BESTでも発売されています。

 長年、僕の中ではPC98の「アルシャーク」というRPGが俺チャート1位だったんですが、それを一気にブチ抜いたのがこのWILD ARMSです。初めて画面写真を見たときから惚れてました。アルシャークについてはそのうち書くこともあるでしょう。FF7は俺チャート2位で、同率2位がSSのグランディアです。

 舞台のイメージとしては西部劇。緩慢に滅びの道を歩んでいる世界。主人公は三人で、禁忌とされているARM(機械技術みたいなモン)の力を使える少年、かつての仲間の敵を討つために究極の力を求める男、修道院で育ってきた姫、です。非常にオーソドックスな組み合わせで、物語自体もそんなに奇をてらったものじゃありません。が、演出と台詞回しがさりげなくいい味出しててグイグイ引きつけられるんです。三人はバラバラにスタートするんですが、この三人が出逢い、そして共通の目的を持つに至るまでのプロセスがとても自然で。このゲーム、序盤から凄く熱いんです。序章を締めくくるイベントが終わる頃には、完全に魅せられていました。

 また、適度にお遊びの要素がちりばめられています。倒さなくてもいいボスキャラとか、集めなくてもいいイベントとか。そういったものを制覇するのも楽しいですね。個々のイベントにそれぞれ味があって。
 CD-ROMのアクセスも凄く快適でしたし、システム回りに関しては言うことありません。

 音楽は素晴らしいの一言につきます。物語と音楽がこれほどマッチしているRPGも珍しいでしょう。サントラCDには全曲集録できなかったそうなので、ぜひとも未収録分を含めたサントラ2を出して貰いたいものです。特にOPは必見。あの映像と音楽で燃えない奴は男とは認めません(笑) むしろとかいて「おとこ」と読んでください。あれで燃えない奴は漢に有らず!

 EDも良かったんです。なんというか、非常にさわやかで、この物語の主軸はこれだったんだな、と実感したというか……。自立、だと思うんです。三人がそれぞれにトラウマを抱えてて、それの癒やしもあるんでしょうけど、それ以上にそれまで自分を守ってくれた者からの自立というか、一人立ちするという意味での自立というか……
 なんとしても続編を作って欲しいですね。(中途半端に終わったから続編が欲しいって訳じゃないです。きちんとまとまりましたから)


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