僕はペットショップが嫌いだ。(2001/05/07)

 昔から、ペットショップというものが苦手です。
 ペットを飼うことの是非については、どちらかと言えば肯定派です。ただし、「大事にするのであれば」「ペットの行いに対し、責任を持てるのであれば」という、二つの前提付きですが。

 まず一つ目。大事にすることと可愛がることとは、時として別問題だと思います。別に放任であっても過保護であっても、それがペットの肉体的・精神的な負担になりさえしなきゃ別にいい。
 たとえば、小型犬などでよく見かける、犬に服を着せているというあれ。あれは犬が本来持っている体温を調整する機能(能力?)を弱めてしまうそうです。あと、リボンを付けられている犬もいますが、あれも動物をおもちゃにしているみたいで好きになれません。それで犬が喜んでいるのかどうか疑問だし、むしろ妙な物体が毛にぶらさがっていることへの不快感しか無いんじゃないかと。
 体温うんぬんに関しては、ちょっと聞きかじった程度の話なので真偽は不明です。ただ、あれを見るたびに、体温うんぬんとは別に、動きにくそうだなぁ……といつも思っているのです。
 そうすると、家に閉じこめるようにして飼うという行為自体も否定しかねないのですが、そういう訳でもないのです。確かに自由ではなくなるのでしょうが、その代わりに庇護を得られることも事実です。寝床と食べ物には事欠かず、身体を壊せば看病もしてもらえる(はず)。そういった、野生ではあり得ない「安全」を得ているのも事実だからさ。ビジネスライクな書き方になっちゃったけど、まぁこの辺は家族関係と同様だと思うのです。
 でもさっきの服がどうのこうのと言うのは、子供が「恥ずかしくてこんな服イヤだよ!」と言っているのを、親が「これがステキなの!」と言って、町中をコスプレルックで歩かせているようなもの……って気がします。
 その動物本来のライフスタイルを尊重しながら、共同生活を送ってあげて欲しいなと思うんです。これが前者の総括。

 後者はいたってシンプル。他人に迷惑をかけないよう、きちんとしつけろ! って事です。
 ところ構わず糞尿をする、だれかれ構わずかみつく、夜中にがんがん吠える……ってのはどうにもこうにも。自分の子供が、よその家の前で立ち小便をして「まぁ子供だから」で済まないっての。
 あと、ペット禁止のマンションでペットを飼うな〜! 具体的にはうちのマンション。まぁ静かだからいいんだけど、エレベータで尿を垂れるのはどうにも臭い。独身寮って奴は、結婚したら出ていかなきゃならんのですよ?(関係ないか)
 で、もしペットが迷惑をかけたのなら、それは飼い主の責任としてきちんと謝罪する。当然の事ですよねぇ。

 さて本題。ペットショップの話。
 口うるさく書いたので信じてもらえないかもしれませんが、ペットを飼うことには肯定的です。一緒にいると楽しいし、心なごむし。うちの祖母(一人暮らし)はハムスターを飼ってるし、実家でも犬を飼いはじめたようです。うちはペット禁止なので飼えませんが。
 ただ、ペットショップを見ると、可愛いとかいうよりも、なんだか可哀想に思えてくるのです。大げさに言えば、映画に出てくる奴隷市場をどういうわけだか思い浮かべてしまう。店の人はたぶん、ほんとに動物が好きでやっているんだろうけど、そう思ってはいても思わず目を背けたくなるくらいに、ペットショップに並べられた動物達を見るのがつらいんです。で、動物が好きな割には、その動物を売買することで、その人自身が生活しているんだよなぁ……とか考えてしまうし。
 ところが、どういうわけか動物園や水族館なんかでは、あまりそういう風には思わないのが自分でも不思議。さっき書いた二つの前提について、きちんとしている「飼い主」と言えるから……かな?
働いている人たちも、あくまでも「世話」をしているわけだから。
 自分でも、ペットショップが駄目で動物園はOKというのは変な気もするんだけどねぇ。ペットショップにいる動物は売り物だから? でも動物園が、実はペットショップみたいに動物の販売(?)もやってるとしたら、そんなに違和感は感じないのかも。
 ショーケースの中で狭そうにしているのが、見るに耐えないのかなぁ。あれじゃホントにただの「商品」みたいでさ。生活環境も違うはずのいろんな動物が、狭い店内にひしめき合うようにして「陳列」されているのが気に入らないのかもしれない。
 だから、そうではないペットショップというものを見ることが出来たなら、僕のこの考え方は大きく変わるような気がします。

 具体的には……

 ペットの値段?については…
 あんまりにも無茶な理想論ですが。

2001/05/07 橋本竜也

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